- [要約]
- 不耕起乾田直播栽培技術を採用した大規模稲作経営を確立するためには、当面、病害虫防除作業の省力化が課題であり、中・長期的には大区画ほ場整備、天候不良への対応システムの確立、ほ場の団地化、経営の複合化等が課題である。
岡山県立農業試験場・経営調査部
[連絡先] 08695-5-0271
[部会名] 営農、総合研究
[専 門] 経営
[対 象]
[分 類] 指導
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[背景・ねらい]
- 西南暖地(岡山平野)では、水稲の不耕起乾田直播栽培技術(以下、不耕起直播とする)による大規模稲作経営の確立が期待されている。そこで、既に当技術を採用している農家の経験から、不耕起直播を採用した大規模稲作経営を確立するための技術的・経営的課題を明らかにする。
[成果の内容・特徴]
- 重要度の高い改善課題は、大区画ほ場整備、経営の複合化、天候不良への対応システムの確立、病害虫防除作業の省力化等、経営の安定性の向上や軽労働・省力化技術の確立等であった。一方、緊急度の高い改善課題は、移植並の除草技術の確立、既存除草剤マニュアルの徹底、漏水防止技術の確立等の不耕起乾田直播栽培技術に関するものと病害虫防除作業の省力化等であった(図1)。
- 上記の改善課題の重要度と緊急度とを組み合わせると、両者とも高い改善課題は病害虫防除作業の省力化であった。緊急度が高いものの重要度が低い改善課題は、漏水防止技術の確立等であった。重要度が高いものの緊急度が低い改善課題は、大区画ほ場整備、天候不良時の対応システムの確立、ほ場の団地化等であった(表1)。
- 以上のことから、不耕起直播の採用による大規模稲作経営の確立には、当面、病害虫防除作業の省力化技術の確立が最優先されるべきである。また、中・長期的には大区画ほ場整備、天候不良への対応システムの確立、ほ場の団地化、経営の複合化等の課題解決が重要と考えられる。
[成果の活用面・留意点]
不耕起乾田直播栽培技術を採用した大規模稲作経営の育成に活用できる。
[その他]
研究課題名 : 乾田不耕起直播を中心とした超省力・低コスト稲作技術の開発
予算区分 : 地域基幹
研究期間 : 平成9年度(6~10年)
研究担当者 : 経営調査部 坂本定禧
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