樹別交互結実栽培による「青島温州」若齢樹の連年生産技術


[要約]
青島温州若齢樹における樹別交互結実栽培は、果実の品質向上と連年生産 および省力化を可能にする。
山口県大島柑きつ試験場・栽培研究室       
[連絡先]    08207-7-1019
[部会名]    果樹
[専 門]     栽培
[対 象]     果樹類
[分 類]     普及

[背景・ねらい]
 高糖系ウンシュウは高品質な果汁内容をもつ反面、とくに若齢樹では大果、強樹勢、強隔年結果性等の特性もあわせもつ。したがって、高品位果実の連年生産には困難をともなうため、品種更新による経営改善効果が発揮されていない。そこで、樹別あるいは 園地別で毎年交互に結果させる方法(樹別交互結実,図1)の確立によって、高品質果実の連年生産と省力化を図る。

[成果の内容・特徴]

  1. せん定は切り返し主体の予備枝設定の形で行い、時期としては7月10日~7月30日までが適当である(表1)。予備枝の必要本数は15~16本/m3 であり、その時の 除葉率は30~40%とする。
  2. 摘果は9月上旬~10月上旬にかけて行い、葉果比15~20程度に仕上げるのが適当である。
  3. 生産年に慣行施肥量を30%増やすことにより、収量の増加と果実品質の向上効果が得られ(表2)、遊休年には30%減肥することによって、優良な結果母枝が得られる。
  4. 本結実法によって摘果時間が70%、防除時間が40%削減され、全体では15%程度の省力効果が得られる。

[成果の活用面・留意点]

  1. 12~13年生以下の青島温州で活用できる。
  2. 本結実法は、有効土層の深い園地および土壌水分の多い園地において、とくに効果を発揮する。
  3. 夏季せん定後に発生する新梢を保護するため、ミカンハモグリガの防除が必須である。

[その他]
研究課題名 : カンキツの優良台木と樹体制御による樹勢調節及び高品質果実生産技術の開発
予算区分   : プロジェクト研究(特定農産物緊急技術開発事業)
研究期間   : 平成9年度(平成元~5年)
研究担当者 : 宮田明義、棟居信一
発表論文等 : 青島温州の強制的隔年結果栽培(第1報)、園学雑59、別2、1990.
            青島温州の強制的隔年結果栽培(第2報)、園学雑66、別2、1997.
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