カキ「新秋」のジベレリン処理によるへたすき抑制法


[要約]
ハウス栽培のカキ「新秋」において、開花後のジベレリン処理により、人工受粉並の結実が確保でき、人工受粉では多発するへたすきが抑制できる。
奈良県農業試験場・果樹振興センター・ハウス柿チーム
[連絡先]      07472-4-0061
[部会名]   果樹
[専 門]    栽培
[対 象]    果樹類
[分 類]    研究

[背景・ねらい]
 ハウス栽培向きの甘柿として期待されている「新秋」は、糖度が高く、大果であることが高く評価されている。しかし、へたすきが発生しやすく、商品化率の低下や、商品価値の低下をまねいている。そこで、ジベレリン処理により単為結果させて、へたすきを抑制する。

[成果の内容・特徴]

  1. 場内の普通加温ハウス(加温開始2月3日、満開4月7日、収穫9月22日)の5年生樹を用いた。人工受粉は花粉希釈率5倍、10倍、20倍で行った。ジベレリン処理は受粉せずに満開10日後に濃度200ppm、100ppm、50ppmで果実に散布した。処理は、結果母枝単位で行った。
  2. へたすきは人工受粉では多発するが、ジベレリン処理では発生が少なく、その程度も軽減される(図2)。
  3. ジベレリン濃度は、50ppmでも結実程度が人工受粉並であり、実用的に十分である(図1)。
  4. ジベレリン処理で、果実がやや小さく、着色がやや遅れるが、糖度への影響はみられない(表1)。
  5. 以上より、満開10日後にジベレリンを50ppmで果実に散布することにより、結実が確保でき、へたすきを抑制できる。

[成果の活用面・留意点]

     「新秋」をハウス栽培品種として導入する場合、ジベレリン処理により結実確保とへたすき抑制がはかれる。しかし、ジベレリンは、「富有」以外には農薬登録がなく、今のところは使用できない。

[その他]
研究課題名 : カキハウス栽培の安定生産技術の確立
予算区分   : 県単
研究期間   : 平成9年度(平成8~10年)
研究担当者 : 澤村泰則
発表論文等 : なし     
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