- [要約]
- ナシ「新高」の休眠覚醒から開花までの温度に対する発育速度が明らかになり、施設における開花日設定や効率の良い温度管理が可能である。
岡山県立農業試験場・北部支場・永年畑作部
[連絡先] 0868-57-2758
[部会名] 果樹
[専 門] 栽培
[対 象] 果樹類
[分 類] 研究
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[背景・ねらい]
- 開花日をコントロールすることは、幅広い作型を開発するのに有効である。そこで、休眠覚醒から開花までの発育速度に及ぼす温度の影響を把握し、目的の時期に開花させるための温度管理技術を確立する。
[成果の内容・特徴]
- ナシ「新高」のポット樹を供試し、休眠が覚醒していると考えられる2月5日から10℃、16℃、24℃の一定温度に遭遇させた。開花に要する日数は、10℃で43.8日、16℃で21.5日、24℃で11.8日であった。
- 処理開始から開花までの発育量を1とし、開花に要した時間から各温度の1時間当たりの発育量(DVR)を求めると(図1)のようになる。
- 実験値を1995年、1996年、1997年の様々な作型に当てはめると、実際の開花日の方が予測日より1~3日早いがほぼ直線になり、実際の栽培管理に適用できる(図2)。
- 10℃から24℃までは尻上がりに発育速度が高まるので、温度が高いほど開花に要する日数が少なく、そのため、開花に要する積算温度が少なくなる(図3)。
[成果の活用面・留意点]
- 圃場における実際の開花日は、計算による予測日より早い傾向があり、DVRの積算値が0.9から0.95に達すると、ほぼ±1日の範囲で開花する。
- さらに予測の精度を高めるには、休眠覚醒期を明らかにし、その日を起算日として計算する方法や、気温と樹体温との差の影響を検討する必要がある。
[その他]
研究課題名 : 中北部地域特産新高ナシ産地育成のためのハウス栽培技術の確立
予算区分 : 県単
研究期間 : 平成9年度(平成5~9年)
研究担当者 : 安井淑彦、各務裕史、岡田俶郎
発表論文等 : なし
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