- [要約]
- 施設栽培イチゴおよび半促成栽培ナスのワタアブラムシに対してアブラバチとショクガ タマバエを放飼するとイチゴでは放飼2週間後から60日間、ナスでは放飼1週間後から35日 間ワタアブラムシを低密度に抑制できる。
滋賀県農業試験場・環境部・病理昆虫係
[連絡先] 0748-46-3081
[部会名] 生産環境(病害虫)
[専 門] 作物虫害
[対 象] 昆虫類
[分 類] 研究
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[背景・ねらい]
- 施設栽培イチゴや半促成栽培ナスに被害を与えるアブラムシ類は、高い増殖性のため大発生しやすく、さらに薬剤抵抗性を生じやすい難防除害虫である。また、イチゴではミツバチなどの受粉昆虫の導入により、薬剤防除が制約される場合がある。そこで、従来の薬剤に代わる2種の天敵を利用したアブラムシ類の生物的防除法を検討する。
[成果の内容・特徴]
- イチゴのワタアブラムシの発生が増加する3月中旬に、アブラバチ(Aphidius colemani )とショクガタマバエ(Aphidoletes aphidimyza )をそれぞれ10a当り500頭、1,000頭放飼すると、2週間後から約60日間ワタアブラムシの密度を抑制できる(図1)。
- 半促成栽培ナス(鉢植)のワタアブラムシの発生初期(5月、放飼15日後)に、アブラバチ(Aphidius colemani )とショクガタマバエ(Aphidoletes aphidimyza )を1週間ごとにそれぞれ10a当り500頭、1,000頭を3回放飼すると、1回目放飼の1週間後からワタアブラムシの密度が低下し、その後35日間にわたり抑制できる(図2、3)。
[成果の活用面・留意点]
- 放飼は発生のつぼを中心にスポット的に放飼する。多発生時には効果がないので、発生初期の低密度のうちに放飼する。
- 高温時や低温時での放飼は効果が期待できない。また、放飼は早朝または夕方とし、直射日光が当たらないようにする。ショクガタマバエは15℃以下で保存しない。
- 受粉昆虫ミツバチとの併用が可能である。
- 防除薬剤の種類によっては天敵に影響があるので、十分注意する。
- 本天敵は未登録である。
[その他]
研究課題名 : 野菜害虫の生物的防除法
予算区分 : 県単
研究期間 : 平成9年度(平成5~10年)
研究担当者 : 山本雅則、常喜弘充、清水寛二、北村義男、大谷博実
発表論文等 : なし
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