- [要約]
- 砂丘地栽培ナガイモに対して被覆肥料を利用することにより、収量を維持しながら施肥窒素量の節減、土層深部の硝酸態窒素濃度の低下、併せて施肥の省力化ができる。
鳥取県園芸試験場・環境研究室
[連絡先] 0858-37-4211
[部会名] 生産環境(土壌肥料)
[専 門] 肥料
[対 象] 根菜類
[分 類] 指導
-
[背景・ねらい]
- 環境保全型農業を推進する一方策として、肥料の環境負荷の軽減が求められいる。砂丘地で栽培されるナガイモは施肥回数が多いことから、多量の窒素が施用され、施肥時間も多大である。
- そこで、基肥に被覆肥料(ロングN-14%)180日タイプ、追肥に140日タイプを用いて、施肥回数を慣行の13回から2回にするとともに施肥窒素量を慣行に対し30%削減した場合のナガイモの生育、土層深部の硝酸態窒素濃度の低下について検討する。
[成果の内容・特徴]
- 被覆肥料を使用して、施肥回数を慣行の13回から2回に減少させ、施肥窒素量を30%節減しても、芋重は減少しない(表1)。
- 被覆肥料の芋に対する窒素施肥効率は慣行よりも高い傾向がある(表2)。また、被覆肥料で栽培した芋は窒素含有率が低く、乾物率が高く充実した芋になる(表1)。
- 被覆肥料を施用した土壌(深さ0~20cm)の無機態窒素含量は慣行よりも低めに推移し、(図1)、深さ200cmの土壌溶液中の硝酸態窒素濃度もナガイモの生育期間中低く推移する(図2)。
- 以上の結果から、砂丘地でのナガイモ栽培への被覆肥料の利用は、収量を下げることなく土層深部への施肥窒素の溶脱を軽減し、施肥の省力化を可能とする。
[成果の活用面・留意点]
- この被覆肥料の10a当たり代金は慣行の24千円よりも1.5倍高いが、施肥の省力化と環境への負荷の軽減に寄与できる。
- 適応土壌は砂丘未熟土壌とする。
[その他]
研究課題名 : 園芸作物の環境にやさしい農業開発促進
予算区分 : 県単
研究機関 : 平成8・9年度(平成8~12年)
研究担当者 : 林 悦之
発表論文等 : なし
目次へ戻る