二条大麦「アサカゴールド」の奨励品種採用


[要約]
「アサカゴールド」は大麦縞萎縮病に対して抵抗性であり、その他諸特性も「あまぎ二条」と同様に良好であるため、「あまぎ二条」に替わる二条大麦品種として鳥取県の奨励品種に採用する。
鳥取県農業試験場・作物研究室
[連絡先]  0857-53-0721
[部会名]  作物生産(育種)
[専 門]   育種
[対 象]   麦類
[分 類]   普及

[背景・ねらい]
 鳥取県の二条大麦奨励品種である「あまぎ二条」は醸造適性が優れ、多収であるが、大麦縞萎縮病に対して罹病性であり、病害の拡大が生産意欲減退・作付け面積減少の一因となった。そのため、大麦縞萎縮病に抵抗性であり、早生、多収、良質な品種の導入が望まれている。

[成果の内容・特徴]

  1. 「アサカゴールド」は「きぬゆたか」と比較して出穂期、成熟期が2~3日程度早く、「あまぎ二条」とほぼ同熟の早生種である(表1)。
  2. 稈長は「あまぎ二条」と同程度で「きぬゆたか」より1~3cm長く、穂長は「あまぎ二条」、「きぬゆたか」よりやや長い。穂数は「あまぎ二条」、「きぬゆたか」と同程度かやや少ない(表1)。
  3. 耐病性については、鳥取県に分布する大麦縞萎縮病ウィルスであるⅠ-1型に対して抵抗性である。
  4. 耐倒伏性については「きぬゆたか」に劣り、「あまぎ二条」と同程度かやや劣る(表1)。
  5. 千粒重は「あまぎ二条」、「きぬゆたか」と比較してやや大きく、粒にアントシアンの沈着が散見されるが、外観品質はやや優れている(表1)。
  6. 収量性は「あまぎ二条」、「きぬゆたか」とほぼ同程度の多収である(表1)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 大麦縞萎縮病発生地域を含む県内平坦~中山間地帯での普及を図る。
  2. 降水量の多い時期が播種期に当たるため、ほ場の選定・排水対策は十分に行い、苗立ち確保に努める。
  3. 倒伏には強くないため、播種量、窒素施肥量の過多は避ける。

[その他]
研究課題名 : 麦類奨励品種決定調査
予算区分   : 国庫補助
研究期間   : 平成9年度(昭和29年~)
研究担当者 : 山下幸司、永田計次(現倉吉農業改良普及センター)
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