- [要約]
- 水稲不耕起乾田直播栽培において播種後に発生するヒエは入水前のシハロホップブチルを含む茎葉処理剤で防除できる。よってヒエに対する茎葉処理剤の散布時期は播種直後および入水前を基本とすればよい。
鳥取県農業試験場・作物研究室
[連絡先] 0857-53-0721
[部会名] 作物生産(育種・栽培)
[専 門] 雑草
[対 象] 稲類
[分 類] 指導
-
[背景・ねらい]
- 水稲不耕起乾田直播栽培の除草体系は経験的に組み立てられているが、失敗することも多い。中でも乾田期の茎葉処理剤の使用時期は雑草葉齢の観察に基づいて決定する必要があり、その困難さが雑草防除の不安定要因となっていると考えられる。そこで慣行の不耕起乾田直播栽培におけるヒエの発生生態を把握することにより、除草体系の妥当性を検証し、茎葉処理剤の使用時期の一般的な指標を得る。
[成果の内容・特徴]
- 慣行の不耕起乾田直播栽培においては播種前からヒエが発生する場合が多く、その葉齢は入水のかなり前にシハロホップブチルを含む茎葉処理剤の適用晩限である4.5~5葉に達する(図1)。したがってヒエに対する茎葉処理剤の散布は2回必要となる。
- 播種後の土壌処理剤散布は夏雑草の発生密度を低下させるのに有効である(表1)。ただし発生を皆無にするのは難しく、処理直後からヒエは発生を始める(図1)。
- 播種後に発生するヒエの入水前の葉齢は4.5~5葉までに収まり、シハロホップブチルを含む茎葉処理剤で防除が可能である(図1)。
- 播種前に発生しているヒエを播種直後にDCPA乳剤等で、播種後に発生するヒエを入水前にシハロホップブチルを含む茎葉処理剤でそれぞれ防除することにより、乾田期の雑草防除が可能となる(表2)。
[成果の活用面・留意点]
- 冬雑草防除を播種2~3週間前に行い、4月下旬~5月下旬に播種して水稲本葉3~4葉期に入水する体系に適用する。
- 一年生雑草を基準にしたもので、多年生雑草の多いほ場では別途除草体系を考慮する。
- シハロホップブチルを含む茎葉処理剤の散布時期が適用晩限に近くなるので、遅れないように注意する。
[その他]
研究課題名 : 不耕起乾田直播を導入した低コスト水稲栽培体系の確立
予算区分 : 地域基幹
研究期間 : 平成9年度(平成6~10年度)
研究担当者 : 福見尚哉、西尾博之、山下幸司
目次へ戻る