連結式ペーパーポット苗の車輪型手押し式移植機


[要約]
この移植機は谷間走行できるよう車輪を取り付け、手で押しながら連結式ペーパーポット苗を展張する車輪型手押し式移植機である。植付条数は2条植で条間は最小15cmに調節できる。株間の狭いホウレンソウなどの畝立栽培に適応できる。
兵庫県立中央農業技術センター・経営実験室             
[連絡先]   0790-47-1117
[部会名]   作物生産(機械・施設)、総合研究 
[専 門]    機械
[対 象]     葉茎菜類
[分 類]    普及

[背景・ねらい]
 ホウレンソウ、シュンギクなど軟弱野菜の夏場の生産安定やハウスの回転率を高めるのをねらいとして、連結式ペーパーポットを利用した簡易な移植機を開発する。

[成果の内容・特徴]

    この移植機は市販の連結式ペーパーポット移植機「ひっぱり君」を参考に改良を加え、連結式ペーパーポットを展張しながら植付ける簡易な移植機である。
    主な特徴は
  1. 谷間走行できるよう苗載せ台の両側に車輪を取付けた手押し式移植機である(図1)。
  2. 1行程の植付条数は左側隣接2条植(往復4条)で、作業能率は1条植市販機(ひっぱり君)のほぼ2倍である(表1)。溝切り植付部は左右にスライドするため、条間は作物に合わせて最少15cmまで狭められる。
  3. 後進植付から前進植付に変更したことにより、
     ①自然な歩行姿勢で作業できる。
     ②ペーパーポット苗が作業者の真下で展張されるため植付状態が確認できる。
     ③作業者は天場を歩かないため、植付部に足跡が付かないなどの利点がある(写真1)。
  4. 連結式ペーパーポット苗の滑りをよくするため、苗載台をアクリル板にする。
  5. 機体は全長1.6m、全幅1.2m、全高0.8m、質量20kgで、1人で移植旋回できる(図1)。
  6. 移植機は5~8kgfの力で押すことができ、高齢者・婦女子でも楽に作業できる。

[成果の活用面・留意点]

  1. 使用する連結式ペーパーポットはN社のCP303(口径29mm、高さ30mm)、CP305(口径 29mm、高さ50mm)を用いる。
  2. 根がらみが生じた大きな苗を使用すると連結式ペーパーポットをほぐすのに大きな力を要し、植付けられた連結式ペーパーポット苗が浮いたり横倒しになるため、根がらみが生じていない苗を使用する。

[その他]
研究課題名 : 野菜産地の維持形成のための機械化、軽作業化による安定生産技術体系の確立 
予算区分  : 地域基幹
研究期間  : 平成9年度(平成6~10年)
研究担当者 : 松本 功、置塩康之、米谷 正、桐村義孝
発表論文等 : グリーンレポート№232(1995.5)
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