- [要約]
- パンジーの冬期の開花数は温度が高いほど多くなるが、冬期開花特性には品種間差がある。冬期初めの開花数に差が少なくても、着蕾数が多い品種ほど2月下旬以降の開花数は多い傾向にある。冬期開花性の高い品種は、ブルー系の品種に多い。
京都府農業総合研究所・花き部
[連絡先] 0774-62-0048
[部会名] 野菜・花き(花き)
[専 門] 栽培
[対 象] 花き類
[分 類] 普及
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[背景・ねらい]
- 近年、パンジーは秋出荷が増え、早期開花性の高い品種が望まれる。しかし、冬花壇に用いたパンジーは冬期間も咲く開花特性が重要な要素と考えられる。さらに、最近の流通形態では、花の咲いていない株をラベル付きで販売する方法が増えてきている。従って、これからは販売時に花が咲いているよりも、冬から春への連続開花性が消費者ニーズとして求められている。そこで、秋出荷用の品種を中心に約140品種について冬期開花特性について調査し、品種選定を行う。
[成果の内容・特徴]
- 栽培年度の気象条件の違いによる開花数について検討した結果(表1)、2月中旬までは両年に大きな違いは見られない。しかし、平成9年では、平成8年に比較して1月下旬から気温が高く推移し、特に2月中旬から3月中旬にかけて明らかに高い気温が続いた(図1)。そのため、2月中旬以降ではいずれの品種も平成9年の開花数が多くなり、特に平成8年の開花数が少なかった品種で著しく増え、温度の影響が大きいことが認められる。しかし、第1表には冬季飾花用に適した品種は認められない。
- 寒さの厳しい平成8年で開花数の多い品種は、スカイ系‘クリアスカイパープル’、‘スカイラインイエロー’で、2月16日までに開花数10個以上、着蕾数40個以上あり、他の品種より明らかに多く、これらの数値は冬期開花性の高い品種選定に当たって、一つの指標になると考えられる。これを基準に選定すると平成9年は、‘ニュークリスタルスカイブルー’など6品種である(表2)。
- これら冬期開花性の高い品種は、‘スカイラインイエロー’(黄色系)を除き、ブルー系で多い傾向にある。
[成果の活用面・留意点]
- 冬期の花壇飾花において、品種選定を行う上で重要な資料となる。
- 開花数は栽培年度の気象条件によって変動しやすいが、気温の影響の少ない冬期開花性の高い品種は、冬期初めの着蕾数が多い傾向があり、品種選定の一つの指標となる。
[その他]
研究課題名 : 苗物の効果的生産・流通技術の開発
予算区分 : 府単
研究期間 : 平成9年度(平成7~8年)
研究担当者 : 末留 昇
発表論文等 : なし
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