- [要約]
- 胚培養手法を用いて種間雑種のユリ新品種‘アフロディーテ’を育成した。
本品種は、ヤマユリ型の桃色巨大輪で、2季咲き性がある。また、りん片挿し後1年以内に開花する小球開花性がある。適応作型は促成栽培および季咲き栽培である。
岡山県立農業試験場・野菜・花部
[連絡先] 連絡先 08695-5-0271
[部会名] 野菜・花き
[専 門] 育種
[対 象] 花き類
[分 類] 普及
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[背景・ねらい]
- 球根費の節減と地域特産品種の育成を目的として、胚培養手法を用いて、実生1年以内に開花するシンテッポウユリと花の豪華なオリエンタル系品種との交雑育種を行い、低コスト生産が可能な特産品種を育成する。
[成果の内容・特徴]
- 平成5年に胚培養により育成したシンテッポウユリ‘あさま中生’とオリエンタル系品 種‘ルレーブ’との交雑種の中から選抜した品種で、雨除け網室内での栽培では6月上旬に開花する(表1)。なお、6月までに開花した場合、2番花が8~9月に開花する2季咲き性がある。また、葉枯れ病にも強く、日焼け症の発生もみられない。
- 小球開花性があり、8月にりん片挿しすると翌年の7月に開花するので、りん片挿しによる切花生産が可能である(表2)。
- 花は桃色(JHS カラーチャート 9504)をしたヤマユリ型で、斜め上から横向きに開花する。花径が球根を用いた季咲き栽培で23cm、低温処理球を用いた促成栽培やリン片挿し苗による季咲き栽培で18~20cmになる巨大輪種である。花粉が少なく、開花後も花粉による花弁の汚れが少ない(表2)。
- 適応作型は、リン片挿し苗もしくは球根を用いた季咲き栽培、低温処理球を用いた促成栽培である(表2)。
[成果の活用面・留意点]
- 冷蔵促成栽培で高夜温管理すると切花ボリュームが劣るため、栽培夜温を10~15℃の範囲に止める。
- 開花揃いが良いので、同一作型での大面積栽培は行なわない。
- 品種登録申請中である。
[その他]
研究課題名 : 胚培養によるユリ新品種の育成
予算区分 : 県単
研究期間 : 平成9年度(昭和60~)
研究担当者 : 森本泰史、鴻野信輔、村西久美
論文発表等 : なし
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