- [要約]
- ユリ葉焼け症の誘発環境と推察される夏季高温対策としては、10~15℃の地中冷却処理に効果が認められ、発生率の低下とその進行を遅らせる。冷房処理は切り花品質の向上をもたらすが、発生率への影響は少ない。
兵庫県立中央農業技術センター 農業試験場・園芸部
[連絡先] 0790-47-1117
[部会名] 野菜・花き(花き)
[専 門] 栽培
[対 象] 花き類
[分 類] 研究
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[背景・ねらい]
- オリエンタル系ユリ‘スターゲイザー’の輸入冷凍球を用いた年内出荷の作型において、葉焼け症状の多発による商品価値の低下が問題となっている。その発生原因については不明な点が多いが、発生原因の一つとして夏季の高温の影響が考えられる。そこで、気温の影響を調査するとともに、地温・気温冷却を行い、対策確立の資料を得る。
[成果の内容・特徴]
- 地中冷却の影響をみると、葉焼け症は、10~15℃の地中冷却区で発生率が低い。葉の褐変症状は、無処理区では発生から1日後で90%に達するが、地中冷却区ではその進行が遅く、1日後で38%、8日後で58%(最終発生率は67%)となる。
開花日は地中冷却により5~7日遅れるが、切花長は無処理区に対し2~5cm長い。生重、節数には差が無く、花数は地中冷却区で減少傾向がみられる(表1、2)。
- 気温の影響をみると、 夜冷、15℃、10℃の処理区とも葉焼け症が多く発生し、他の要因の関与が示唆される。10℃区では低温による障害がみられる。
いずれの冷房処理区とも、切花長と重さが増加し切り花品質は向上するが、花数の減少傾向がみられる(表3)。
[成果の活用面・留意点]
- 品質向上に有効な気温の昇温抑制条件下での葉焼け症発生防止法を検討する。
- 日照やカルシウム含量等、他の要因との関係を調査する必要がある。
[その他]
研究課題名 : ユリ類の葉焼け症の発生原因究明とその対策
予算区分 : 県単
研究期間 : 平成8~9年度(平成8~10年)
研究担当者 : 岩井豊通、牧浩之、小山佳彦、池田幸弘
発表論文等 : なし
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