食品廃棄物を利用した豚肥育後期用及び岡山地どり用飼料の開発


[要約]
食品廃棄物を主原料とて、豚肥育後期用及び岡山地どり用の乳酸菌による発酵飼料の製造が可能である。この発酵飼料を給与することで、市販配合飼料と同等の生産性が得られる。
岡山県総合畜産センター・中小家畜部・養豚科・養鶏科
[連絡先] 0867-27-3321
[部会名] 畜産
[専門」    動物栄養
[対象]    豚・鶏
[分類]    研究

[背景・ねらい]
 生活様式の多様化と環境意識の高まりから、多量に排出される食品廃棄物の処理が社会的な問題となっている。一方、畜産経営においては畜産物生産の低コスト化のために、安価で安定的な飼料供給が望まれている。このような状況のなかで、食品廃棄物の有効利用技術を主眼とした発酵飼料の開発を検討した。

[成果の内容・特徴]

  1. 食品廃棄物を原料とした発酵飼料の製造方法

    ・袋詰めの時に脱気を十分に行うことが作業のポイントである。
    ・豚肥育後期用飼料及び岡山地どり用飼料について共通である。
  2. 発酵飼料による生産性の確認
    ・豚肥育後期用飼料及び岡山地どり用飼料とも、利用した食品廃棄物は、食パンクズ、豆腐粕、フスマ、醤油粕、末粉、鰹節だし粕の6種類である(表1)。
    ・豚肥育後期用飼料の給与試験では、市販配合飼料給与区と差がなく0.73kg/日の増体があった(表4)。
    ・岡山地どり用飼料の給与試験では、市販配合飼料と同様の14週齢で増体率128%、飼料要求率6.88の成績が得られた(表5)。ただ、醤油粕を含む発酵飼料は塩分含量が高く、飲水量が増えることから軟便となる傾向が強い。
    ・発酵飼料の原料費(食品廃棄物代のみ、運搬費等は含まない)は、豚肥育後期用19.3円/kg、岡山地どり用7.8円/kgで、市販配合飼料(豚肥育後期用32.6円/kg、岡山地どり中すう用38円/kg)より低コストである。 

[成果の活用面・留意点]

 普及実用化を図るうえで食品廃棄物の利用比率、搬入方法、飼料形態等についても検討が必要である。

[その他]
研究課題名 : 酵素等による食品廃棄物等有効利用技術の開発
予算区分    : 地域先端
研究期間    : 平成10年度(平成8~10年)
研究担当者 : 河原宏一、森 尚之
発表論文等 : 微生物等による食品副資源の有効利用技術の開発、岡山県総合畜産センター研究報告第9号、21-30、1998.
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