簡易脱臭槽を用いた脱臭資材別アンモニア低減効果


[要約]
鶏ふんの高速発酵施設から排出されるアンモニアの低減には、オガクズよりも、松チップや堆肥、腐葉土の方が効果がある。また、脱臭資材中のアンモニア耐性菌数が多いほど、アンモニア脱臭効果も高い。
広島県立畜産技術センター・環境資源部 
[連絡先] 08247-4-0331
[部会名] 畜産
[専門]    環境保全
[対象]    豚・鶏
[分類]    研究

[背景・ねらい]
 通常、箱型のブロック槽にオガクズを詰めて排出ガスを通過させ、オガクズに悪臭を吸着させているが、その脱臭効果は期待されるほど高くなく、オガクズより高い効果を持つ脱臭資材の開発が望まれている。そこで、オガクズの代わりに、安価で入手しやすい資材として松チップ、堆肥、腐葉土を用い、アンモニアの除去効果を比較調査した。

[成果の内容・特徴]

  1. 腐葉土、堆肥に比べて、オガクズと松チップは目詰まりしにくい利点があるが、アンモニア除去量は劣る(表1)。
  2. 現在、最も手に入りやすく有効な資材と思われる堆肥では、アンモニア除去量は、約100g/m3/日程度である。
  3. 堆肥の厚さが100㎝の場合は、50㎝に比べてアンモニア除去量が増加するが、目詰まりを生じ、ブロアーの負担が増加する。
  4. 腐葉土や堆肥のアンモニア耐性菌数は、オガクズや松チップより多く、アンモニア除去率と比例する(表2)。
  5. 椰子繊維を腐葉土脱臭槽の中に5㎝ごとに挟み込むことで、目詰まりが防がれ、ブロアーにかかる負担を抑えることができる。
  6. 脱臭槽の手前に冷却装置を設置することにより、結露水と一緒にアンモニアを10~50%除去できる()。

[成果の活用面・留意点]

  1. 堆肥や腐葉土を脱臭資材に用いる場合は、オガクズやチップなどに比べて重いため脱臭槽への資材の詰め込み取り出しに労力を必要とする。
  2. 脱臭槽の働きを適切に保つために、ブロアーの前には脱臭槽へ入るアンモニア濃度の調節をする吸気口、後には風量の調節を可能にするバルブが必要である。
  3. 冷却装置を備える場合は、結露水(アンモニアを含む)の処理方法を前もって検討しておく必要がある。

[その他]
研究課題名 : 高速コンポスト化技術の確立
予算区分    : 県単
研究期間    : 平成10年度(平成7~10年)
研究担当者 : 村中謙昭 岸本一郎 青山茂夫
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