- [要約]
- ドングリ澱粉、水、上白糖(60:30:70)を混合し加熱することにより、少ない加水量で糊状にできる。ドングリ澱粉を用いたドングリモチは硬化しやすいので、糯粉とドングリ澱粉を合わせたものと同量の糖類を加えて製造し、硬化を抑制する。
鳥取県産業技術センター・応用技術部・食品技術科
[連絡先] 0859-44-6121
[部会名] 流通利用
[専門] 加工利用
[対象] 果樹類
[分類] 普及
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[背景・ねらい]
- ドングリのことを韓国では「トットリ」と称し食品として利用されているところから、国際交流も踏まえた鳥取県を連想させる中山間地域独自の新規食品開発が自治体を中心に要請されている。
- そこで、ドングリを用いたモチの製造及び硬化防止について検討し、新たにドングリモチを開発する。
[成果の内容・特徴]
- ドングリ澱粉を加熱糊化するには、水と上白糖が30:70の割合のときにどんぐり澱粉に対して最も少ない加水量で加熱糊化できる(図1)。どんぐり澱粉を加熱糊化した状態のうち、そぼろ状より糊状の方が糯米より杵と臼とでついたモチに混合しやすい。
- ドングリモチを調製するとき、糯米の一部をドングリ澱粉に置き換えていくと、ドングリモチの硬さが大きくなり、ドングリ澱粉は老化しやすい(図2)。
- ドングリモチの硬化防止には、糯粉にドングリ澱粉を加えたものの半量の糖類を添加したもの(以下、半割と称す)ではマルトース、トレハロースの効果がみられ、中でもトレハロースを添加した配合3は最も効果がみられる。糯粉にドングリ澱粉を加えたものと同量の糖類を添加したもの(以下、同割と称す)では半割に比べて格段に硬化が抑制され、中でも上白糖とトレハロースとを半々に用いた配合6に著しい硬化防止効果がみられる(図3)。
- ドングリモチの丸モチは、上白糖とトレハロースを半々に用いた同割では、保存温度は硬化に影響を及ぼさず、2週間近くの日持ちがみられる(図4)。
[成果の活用面・留意点]
- ドングリ澱粉の加熱糊化にはドングリ澱粉、水、糖類をボール等に入れて蒸し器で蒸すと良い。
- 糖類の添加は何回かに分けて行うと良い。
- 同割でトレハロースのみを添加したものでは製造時点でジャリジャリした食感のため良くない。
[その他]
研究課題名 : 中山間地域の特産品を用いた加工食品の開発
予算区分 : 地域重要新技術
研究期間 : 平成10年度(平8~10年度)
研究担当者 : 松本通夫、景山拓一
発表論文等 : なし
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