- [要約]
- 小粒で低収の白小豆を、丹波大納言系品種との交配により極大粒化した新系統「小豆兵系3号」を育成した。本系統は対照の「岡山白」より晩生で、収量、子実百粒重とも約2倍あり、外観品質も種皮色が明るいためやや優る。
兵庫県立北部農業技術センター・農業部
[連絡先] 0796-74-1230
[部会名] 作物生産(育種・栽培)
[専門] 育種
[対象] 豆類
[分類] 普及
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[背景・ねらい]
- 白小豆は高級和菓子の材料として人気があり、本県内でも岡山系の系統を導入しての生産があるが、極小粒で低収のため、需要があっても栽培の機運が盛り上がらない状況が続いている。
- これを打開するため、極大粒の丹波大納言系小豆の形質の導入による、多収、大粒、良質の新品種の育成をめざした。
[成果の内容・特徴]
- 岡山系白小豆(本県宍粟郡安富町で岡山県の在来種を導入して栽培されていたもの)と兵庫大納言を交配し、その後代から系統育種法により小豆兵系3号を育成した。
- 小豆兵系3号は比較品種の岡山白(岡山県農試から分譲を受けた系統)より5日程度晩熟で、主茎長が短く蔓化が少ない。子実収量は約1.8倍でごく多収である。
- 子実の百粒重は約1.9倍(21.7g)で白小豆では類例のない大粒である。粒形は円筒形、裂皮粒としわ粒は岡山白と同程度で少ない。種皮色は岡山白よりやや明度、彩度が高く、黄色みが強い。外観品質はややまさる。
[成果の活用面・留意点]
- 耐病性、耐倒伏性など栽培適性は兵庫大納言と同程度で、本県の平坦~中山間地で通常の栽培管理で安定的に生産できる。
- 極大粒の特徴を活かし、従来の白小豆とは異なる用途開発(粒あんなど)の可能性と 新特産物としての成長が期待できる。従来の白小豆の用途であるこしあんでも十分使用できる。
- 表1 図1 図2 [具体的データ]
[その他]
研究課題名 : 極大粒白小豆品種の育成
予算区分 : 県単
研究期間 : 平成9年度(平成1~9年度)
研究担当者 : 曳野亥三夫、松原甲、澤田富雄、岩井正志
発表論文等 : 種苗登録出願中
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