- [要約]
- アンケート調査によると、県内水田に発生する主要雑草はノビエ、ホタルイ等である。これらの除草剤処理後の残存率は1990年調査と比べて多くの草種で上昇している。除草剤の1回処理や残草放置の増加が雑草の残存率を高めた。
和歌山県農林水産総合技術センター農業試験場・栽培部
[連絡先] 0736-64-2300
[部会名] 作物生産(育種・栽培)
[専門] 雑草
[対象] 稲類
[分類] 指導
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[背景・ねらい]
- 除草剤利用による雑草防除技術の変遷とともに水田で問題となる草種も変化している。雑草防除指導上の基礎資料を得るため、県内水田雑草の発生状況と除草法についての実態を把握する必要がある。1997年8~10月に水田面積50haを1単位とし県内稲作農家213戸を対象に水田雑草の発生実態と除草法に関するアンケート調査を行い179戸の回答を得た。
[成果の内容・特徴]
- 本県に発生する主要雑草はノビエ、ホタルイ、キシュウスズメノヒエ等である。前回1990年の調査に比べて、ノビエが増加し、ウリカワが減少している(図1)。
- 除草剤処理後の残存率は前回の調査に比べて多くの草種で上昇している。中でも回答率の高かった草種はキシュウスズメノヒエ、クログワイ、その他広葉、セリ等である。特に、今回が初めての調査となるキシュウスズメノヒエの回答率は高い(図2)。
- 水田除草剤は、一発処理剤の使用が増えており、調査農家の94%が使用している。また、そのうち84%が1回のみの処理となっている(図3)。
- 除草剤処理後の残草に対する対応策として「手取り」が最も多い。前回の調査に比べて「放置」の回答が9ポイント上昇し、「後期剤の処理」の回答が大幅に減少している(図4)。
- 以上のことから、除草剤処理後の雑草残存率上昇の要因として、除草剤1回処理の増加と、残草放置の増加が考えられる。
[成果の活用面・留意点]
- 雑草防除指針作成及び雑草防除指導上の基礎資料となる。
- キシュウスズメノヒエ等難防除雑草に効果の高い除草剤利用の推進とその効果的な処理方法・時期の指導を行う。
- 冬季の耕起や畦畔管理など耕種的な防除をあわせて行う。
[その他]
研究課題名 : 水田高度利用システムによる高収益生産技術開発
予算区分 : 県単
研究期間 : 平成10年度
研究担当者 : 山本浩之、川村和史、林恭弘
発表論文等 : なし
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