鳥取県における水稲不耕起乾田直播栽培の導入適地判定基準と適地図


[要約]
鳥取県において、日平均気温、傾斜度、ほ場の排水性等の条件から水稲不耕起乾田直播栽培が適する条件を選定し、適地図を作成した結果、適地面積は県内水田面積の約30%にあたる約7,700haであった。
鳥取県農業試験場 環境・作物・経営技術研究室
[連絡先] 0857-53-0721
[部会名] 作物生産(育種・栽培)
[専門]    栽培
[対象]    稲類
[分類]    指導

[背景・ねらい]
 水稲不耕起乾田直播栽培は、慣行の移植栽培に比べ省力、低コストという特徴を持っている。一方、耕起、代かき、苗づくりを行わない栽培方法であるため、苗立ちなどの生育や収量が気象、地形、土壌等の条件に左右されやすい。このため、安定した収量を確保するためにはこれら条件が適した地域に作付けをする必要がある。
 そこで、これら条件の整理を行い栽培適地域を示すことで、不耕起乾田直播栽培の導入促進を図る。

[成果の内容・特徴]

  1. 不耕起乾田直播栽培が適するか否かの判定を行う必要条件として、稲作可能期間、傾斜度などの項目を取り上げ、それれぞれに内容を設定した(表1)。
  2. 設定した必要条件から、鳥取県における不耕起乾田直播栽培の適地図を作成した。この結果、栽培適地と判断された地域は、県内3大河川(日野川、天神川、千代川)下流の平野に集中し、適地面積は7,700haであった(図1)。
  3. 必要条件を満たす地域内で、圃場条件等の違いによる導入の難易度および注意事項を安定条件として示した(表2)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 本基準は水稲不耕起乾田直播栽培の適地を全県的にみたものであり、適用に際しては本基準を参考の上、地区の実情に応じた判定基準を作成することが望ましい。
  2. 各項目の判断基準は、本研究課題名における試験成績の他に、過去県内で行われた耕起乾田直播栽培の研究成果、現地への導入事例、問題点等を考慮し作成した。

[その他]
研究課題名 : 乾田直播を導入した低コスト水稲栽培技術の確立
予算区分    : 地域基幹
研究期間    : 平成10年度(平成6~10年)
研究担当者 : 坂東 悟、福見尚哉、塩 美津代、長 暉
発表論文等 : なし
目次へ戻る