- [要約]
- 他の品種に比べて発芽率が低い丹波黒は、ひとつのセルに2粒まきすることで、発芽セル率が向上し、根鉢の形成が良好となり、全自動移植機の利用が可能となる。
奈良県農業試験場高原分場 地域特産開発チーム
[連絡先] 0745-82-2340
[部会名] 作物生産(育種・栽培、機械・施設)
[専門] 栽培
[対象] 豆類
[分類] 研究
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[背景・ねらい]
- 根鉢ができにくく発芽率の低い丹波黒では、全自動移植機の利用は難しいとされ、半自動移植機を用いるのが普通である。そこで、発芽セル率と根鉢の形成を向上させ、全自動移植機の利用を可能にする育苗技術を検討する。
[成果の内容・特徴]
- セル育苗培土としてY社製培土を使用する。これにより、8割以上の発芽率を確保できる(表1)。
- セルトレイは128穴のものを使用し、トレイの長辺の方向に2粒並べて胚を下向きにまくことにより、発芽セル率は約98%を確保できる(表2)。
- 根鉢形成は1粒まきでは播種13日後でも不良であるが、2粒まきは11日後には充実する(写真)。
- 移植率は2粒まき播種11日後の苗で69.5%である(表2)が、移植できなかった苗もトレイからは引き抜かれ、植え穴の横に倒れている。このため補植作業は容易に行える。
- 2粒まきによる育苗により、黒大豆の移植に全自動移植を使用することが可能となる。
[成果の活用面・留意点]
- 他のピートモスを主な材料とした培土の中にも、セル育苗に適するものがあると考えられる。
- 2粒まきの苗の栽植間隔、肥培管理等の検討を要する。
[その他]
研究課題名 : 大和高原野菜・花きの新品種育成・高品質化技術の開発
予算区分 : 県単
研究期間 : 平成10年度(平成10~11年)
研究担当者 : 谷川賢剛・杉本好弘
発表論文等 : 奈良県農試情報No.100.
奈良県農業試験場研究報告No30(刊行予定)
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