- [要約]
- 「島根3号」の実生繁殖後代から「徳育1号」(仮称)を選抜、育成した。本品種は「島根3号」と比較して、根茎が大きく、すり下ろした時の辛みは同程度で、墨入病に比較的強い。
山口県農業試験場徳佐寒冷地分場・園芸研究室
〔連絡先〕 08395-6-0016
〔部会名〕 野菜・花き(野菜)
〔専門〕 育種
〔対象〕 根菜類
〔分類〕 普及
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[背景・ねらい]
- 山口県内では約40haのワサビの生産があり、主として「島根3号」や在来種を用いた畑地栽培が行われている。「島根3号」は、すり下ろしたときの辛みが強いなど品質的に優れている点も多いが、根茎の肥大が遅く、畑地栽培では墨入病の発生も多いことなどの問題があるため、本県の気象条件を活かした畑地栽培に適する品種を育成する。
[成果の内容・特徴]
- 県内で購入した「島根3号」の種子を、昭和58年9月に播種し、昭和60年4月に優良株を選抜して自然受粉させた。得られた種子を同年9月に播種し、昭和62年4月に優良株を選抜し自然受粉させた。得られた種子を同様に、同年9月に播種し、同年11月に優良株を選抜定植し、昭和63年7月に優良な1個体を選抜した。
- 昭和63年~平成5年に栽培特性を調査し、特性の安定性などを確認するとともに、平成4年~7年まで現地適応性試験を実施し、平成8年3月に育成を完了したが、品種特性については平成10年まで継続して行った。
- 「島根3号」と比べ、根茎重、根茎長、根茎径が優れ、墨入病にも比較的強く、すり下ろした時の辛みは同程度である(表1)。
[成果の活用面・留意点]
- 畑地での栽培に適しており、沢での栽培では根茎の肥大が劣る傾向がある。
- 品種登録申請中(平成9年)である。
- 表2、図1 [具体的データ]
[その他]
研究課題名 : ワサビの優良品種の育成
予算区分 : 県単
研究期間 : 平成10年度(昭和58年~平成12年)
研究担当者 : 近藤修一、刀祢茂弘、坂井崇人、河村和成、陶山紀江
発表論文等 : なし
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