摘心による灰色かび病の防除


[要約]
自然仕立て園において、冬季に発生する灰色かび病による枝条の枯死は、秋期の生育停止期以降に摘心することにより防ぐことが出来る。
京都府立茶業研究所・栽培課
[連絡先] 0774-22-5577
[部会名] 茶業
[専 門] 作物病害
[対 象] 工芸作物類
[分 類] 普及

[背景・ねらい]
 自然仕立て園において、冬から春にかけて発生する枝条の枯死は、凍害を受けた葉や枝の傷口などから灰色かび病菌が感染することに起因しており、自然仕立て園で重要な病害である。この枝条枯死を防ぐため、摘心による防除効果を検討した。

[成果の内容・特徴]

  1. 薬剤処理による防除効果は、防除率25.3%と低い(図1)。
  2. 摘心による防除効果は、摘採機で摘心を行っただけでは、摘心できない芽が残るため、防除率45.7%と低い(図1)。
  3. 剪定ばさみを用いて秋期の生育停止期以降に、枝条を1心3葉の位置で摘心することによって、防除率は1997年度94.3%(図1)、1998年度84.5%(表1)と安定しており、防除効果が高い。

[成果の活用面・留意点]

  1. 灰色かび病による枯死は、発病枝率が低い場合は収量に与える影響が少ないので、摘心する必要はない(表1)。
  2. 摘心することにより、‘あさひ’、‘こまかげ’など頂芽優勢の品種では腋芽が充実し芽揃いがよくなり品質が向上する。

[その他]
研究課題名:灰色かび病の防除法の確立
予算区分 :府単
研究期間 :平成11年度(平成8~10年)
研究担当者:福永晃士、上辻久利、藤原敏郎、工藤康將
発表論文等:自然仕立て園における灰色かび病の被害解析、茶業研究報告、第88号(別冊)、54-55、1999.

目次へ戻る