カテキン利用原料としての夏秋茶摘採方法
- [要約]
- 二番茶は、慣行の摘採期より1週間遅く一番茶後整枝面で摘採すると、カテキン含有率も高くカテキン収量も多い。また、秋番茶は、秋整枝期に二番茶後整枝面から4cm上で摘採すると、カテキン収量は増える。
滋賀県茶業指導所
[連絡先] 0748-62-0276
[部会名] 茶業
[専 門] 栽培
[対 象] 工芸作物類
[分 類] 指導
-
[背景・ねらい]
- 従来、茶産地では一番茶、二番茶、秋番茶など年間数回の摘採加工が行われてきた。しかし、近年の茶価低迷によって、二番茶以降の夏秋茶摘採は減少してきている。また、一方では、茶に含まれる様々な成分の機能性が注目されており、特にカテキンは抗菌作用、抗酸化作用、抗ガン作用などの機能性を持つことから、食品に限らず多方面での需要が高まってきた。
- このような現状から、夏秋茶にカテキン利用原料として付加価値を与え、利用拡大するための最適な夏秋茶摘採時期と摘採位置を検討する。
[成果の内容・特徴]
- 二番茶新芽のカテキン含有率は生育に伴って一時的に低下するが、慣行の摘採期(出開度60~80%)以降上昇に転ずる。この間、二番茶新芽の重量増加と含水率の低下が続き、カテキン含有量は増加する。このため、慣行の摘採期より約1週間遅く摘採することでカテキン収量が多く、カテキン含有率の高い生葉が得られる(表1)。
- 二番茶摘採位置の違いによるカテキン含有率の差は無く、カテキン収量の最も多い一番茶後整枝面(0cm)が摘採位置として最適である(図1)。
- 秋番茶新芽は摘採日が遅いほどカテキン含有率が低くなる(図2)。しかし、秋整枝期(10月中旬)で生葉収量が最も多くなるため、カテキン収量は最大となる(図3)。
- 秋番茶の摘採位置は、カテキン収量と翌年一番茶への影響を考慮すると、二番茶後整枝面から4cm上が最適である(図3)。
[成果の活用面・留意点]
- カテキン利用原料の供給技術として活用できる。
- 二番茶を一番茶後整枝面より低位で摘採すると、カテキン含有率の低下を招き、原料生葉の価値を下げる。
- 秋番茶の摘採方法は、秋芽の再萌芽や一番茶摘採期、芽質、収量等に大きく影響するので、慣行法に準じた方法で行う。
[その他]
研究課題名:夏秋茶葉を用いた茶の多用途利用技術の開発
予算区分 :地域重要新技術
研究期間 :平成11年度(平成10~11年度)
研究担当者:近藤知義
発表論文等:なし
目次へ戻る