豆腐粕・米ぬか混合飼料を給与した乳用種肥育牛の肉質


[要約]
乳用種去勢牛において8カ月齢から22カ月齢までの肥育期間中、豆腐粕・生米ぬかを濃厚飼料中に15.3%~23.4%配合、給与しても、肉質は変わらないため、これら食品製造副産物は飼料として有効利用できる。
大阪府立農林技術センター・畜産部
新潟県農業総合研究所・畜産研究センター
[連絡先] 0729-58-6551、0256-46-3103
[部会名] 畜産
[専 門] 動物栄養
[対 象] 肉用牛
[分 類] 指導

[背景・ねらい]
 国内の乳用種肥育牛生産にとって、安価な輸入牛肉に対抗するためには生産コストの低減と品質の向上は緊急かつ重要な課題である。低コスト生産のために、食品製造副産物を飼料として利用することは有効な手段である。食品製造副産物には種々なものがあり、飼料として有効活用するための条件としては、栄養価値を持ち、家畜が良好な発育を示すだけでなく、生産物に悪影響を及ぼさないことが重要である。そこで、本研究では豆腐粕と米ぬかの給与が乳用去勢牛の肉質に及ぼす影響について検討する。

[成果の内容・特徴]

  1. ホルスタイン種去勢牛(8ヶ月齢、16頭)に対し、表1に示すように、試験区には、濃厚飼料中に豆腐粕・生米ぬかを乾物比率で前期23.4%、中期21.2%、後期15.3%配合し、全配合飼料中に粗飼料を前期25%、中期13%、後期10%加えて給与した。14ヶ月間の肥育期間終了後、と畜し、第6~7胸椎間のカット肉を分析に供する。
  2. 胸最長筋、棘筋における水分、粗蛋白質、粗脂肪、灰分含量において試験区と対照区に有意な差はない(表2)。保水力では、伸展率と加圧保水力が対照区でやや高く、肉汁損失率が対照区でやや低い値を示したが、有意な差ではない。肉色では有意な差ではないが、試験区でL*値がやや低く、a*値がやや高い傾向にある。
  3. 対照区に比べ試験区で皮下脂肪におけるC18:2含量がわずかに低く、C18:3含量がわずかに高い(表3)。
  4. 牛肥育飼料中のトウモロコシ、大豆皮、大豆粕等を安価な豆腐粕や生米ぬか、フスマ等で代替しても、肉質面で同等の牛肉を生産できる。

[成果の活用面・留意点]

  1. 発育ならびに枝肉成績は別にとりまとめたが、両区で有意な差はない。また、全供試牛の枝肉で格付成績に低いものはない。
  2. 豆腐粕、米糠の配合方法、保存性試験などは発表論文等の報告書を参照。

[その他]
研究課題名:食品製造副産物の飼料特性を活用した乳用種肥育牛の良質肉低コスト生産技術
予算区分 :国補(地域重要)
研究期間 :平成11年度(平成8~10年)
研究担当者:入江正和、藤谷泰裕、宮腰雄一、今井明夫
論文発表等:「豆腐粕・米ぬか」混合飼料の給与が肉質に与える影響、北陸地域重要新技術開発促進事業報告書、51-54、1999.

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