イタリアンライグラス乾草と比較した暖地型牧草乾草の嗜好性


[要約]
暖地型牧草乾草の嗜好性は、繊維含量によって決定され、出穂期までの刈り取りでは、イタリアンライグラス乾草に近い嗜好性を有する。
山口県畜産試験場・飼養技術部・飼料作物グループ
[連絡先] 0837-52-0258
[部会名] 畜産
[専 門] 動物栄養
[対 象] 飼料作物類
[分 類] 指導

[背景・ねらい]
 暖地型牧草は、夏場における重要な自給粗飼料であるが、嗜好性が悪いなどの理由で、積極的に利用されていないのが現状である。
 そこで、主要な暖地型牧草乾草とイタリアンライグラス乾草の嗜好性とを比較調査し、それぞれの嗜好性を明らかにした。

[成果の内容・特徴]

  1. ローズグラス、ギニアグラス、カラードギニアグラス、栽培ヒエ、スーダングラス及びイタリアンライグラスの場内生産乾草を搾乳牛5頭に給与し、一対比較法により嗜好性を比較すると嗜好性順位は、栽培ヒエ(出穂期)>スーダングラス(出穂期)>ローズグラス(開花期)>カラードギニアグラス(開花期)>イタリアンライグラス(結実期)>ギニアグラス(開花期)となった(表1図1)。
  2. 嗜好性評点は、繊維成分含量の多少によって決定され、CF、ADF及びADLに対しては、有意な負の相関を示した(表2)。
  3. 開花期~結実期に刈り取った草種において、2で得られた嗜好性評点とCFによる単回帰式に、日本標準飼料成分表掲載の出穂前~出穂期のCF値を代入し、その時期に刈り取った場合の嗜好性評点を推定した。その結果、供試した暖地型牧草乾草の嗜好性も刈り取り時期によっては、イタリアンライグラス乾草と同様の嗜好性を有することが判明した(図1)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 暖地型牧草の刈り取りは、出穂期までに行うこと。
  2. この成果は、ローズグラス、ギニアグラス、カラードギニアグラス、栽培ヒエ及びスーダングラスの乾草にのみ適用される。

[その他]
研究課題名:暖地型牧草の各種繊維成分による品質評価
予算区分 :県単
研究期間 :平成11年度(平成8~10年度)
研究担当者:秋友一郎
論文発表等:平成10年度農畜産関係試験研究成果発表会、口頭発表
      新たに普及に移しうる試験研究等の成果№24、平成11年9月、38-39
      西日本畜産学会1999年度 第50回大会、口頭発表

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