濃厚飼料の時間制限給与による黒毛和種離乳去勢子牛の育成
- [要約]
- 黒毛和種去勢子牛の濃厚飼料給与を1日2回の時間制限給与法(離乳後1~8週:17分/回、9週~16週:15分/回)にすると、平均期間DGは2頭飼いで1.01kg、6頭飼いで0.91kgの発育である。
京都府碇高原総合牧場・家畜部
[連絡先] 0772-76-1121
[部会名] 畜産
[専 門] 飼育管理
[対 象] 肉用牛
[分 類] 研究
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[背景・ねらい]
- 子牛の育成期の濃厚飼料給与量は、経験的に増減されていることが多いが、経営規模の拡大等に伴い、効率的な飼料給与法が求められている。そこで、良質な乾草の不断給餌を前提とし、濃厚飼料1日2回給与で、1回当たりの給与時間を前半(離乳後1~8週)17分、後半(離乳後9~16週)15分に時間制限した場合の離乳去勢子牛の育成技術を実証する。
[成果の内容・特徴]
- 2頭飼いの離乳去勢子牛延べ172頭について、体重を151kgから30kg毎に4区分し、給与開始から7分毎に28分まで経過時間当たりに採食する濃厚飼料(子牛育成用配合飼料:TDN69%、DCP12%)量を測定し、採食時間と濃厚飼料採食量との間に2次回帰曲線を求めた。それを基に1日当たり増体量(DG)1.0kgを基準とした体重区分毎の濃厚飼料必要量を算出し、1回当たりの採食時間を求めると、農家段階で応用する場合、4~5カ月齢(150kg程度)で離乳後1~8週は17分、9~16週は15分と設定できる(図1)。
- 2頭飼いの離乳去勢子牛において、濃厚飼料の給与時間を前半(離乳後1~8週)17分、後半(離乳後9~16週)15分としたところ、TDN及びDM充足率はそれぞれ109.6%、104.3%で、平均期間DGは1.01kgと良好である(表1)。
- 6頭飼い群飼去勢子牛2群において、前半17分、後半15分の設定で採食時に各牛の首出しができる条件下で実証試験を行ったところ、TDN及びDM充足率はそれぞれ119.2%、102.7%で、平均期間DGは0.91kgの発育である(表2)。
[成果の活用面・留意点]
- 離乳去勢子牛の効率的な濃厚飼料給与方法の参考資料として活用できる。
- 現在雌子牛について採食量調査に基づく実証試験を実施中であるが、濃厚飼料の必要摂取量は去勢子牛と雌子牛とで異なるので混成群飼は避ける。
- 良好な発育には、競合や飼料の品質、栄養成分、嗜好性に留意する必要がある。
[その他]
研究課題名:時間制限給与による群飼離乳子牛の発育改善
予算区分 :府単
研究期間 :平成11年度(平成9~10年)
研究担当者:戸田博子、林 道也、荒田好彦
発表論文等:時間制限給与による離乳子牛の発育改善、京都碇高総牧試研報第19号、68~82、1998.
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