産卵鶏の飼い直しによる廃鶏肉量増加技術


[要約]
淘汰前の産卵鶏を4日間絶食し、その後肥育用飼料を8日間給与することにより、もも肉を主体に肉量を増加できる。
兵庫県立中央農業技術センター畜産試験場・家畜部
[連絡先] 0790-47-1117
[部会名] 畜産
[専 門] 飼養管理
[対 象] 採卵鶏
[分 類] 研究

[背景・ねらい]
 産卵鶏の廃鶏肉はテーブルミートとしてはほとんど利用されていない。しかし、かつての「かしわ肉」を求める流通・消費サイドからの要望に合えば、ある程度の需要を期待でき、採卵農家の収入増につながる可能性がある。そこで淘汰前の産卵鶏の飼い直し技術を検討した。

[成果の内容・特徴]

     褐色卵系の産卵鶏に、に示す区分により肥育仕上げ用飼料を給与し、最適な飼い直し方法を検討した。
  1. 試験1の飼い直し区は4日間の絶食で産卵がほぼ停止し、試験期間13日中の産卵日量は17.3gと少なく、飼料消費量も少なくなった()。
  2. 試験1の体重は絶食により減少したが、その後の肥育用飼料給与によって、飼い直し区がと殺時体重及びもも肉は有意に重く、むね肉はやや重くなった。()。
  3. 試験2の8日肥育区は試験1の飼い直し区と同一の処理であり、類似した試験結果であった。11、15日肥育区では、産卵が回復し、産卵日量はわずかに多くなったが、飼料代金も増加した。また、肉量も対照区と同程度にすぎなかった()。
  4. 試験3の絶食4日区は試験1の飼い直し区と同一処理で、類似した結果であった。絶食2日区の肉量は、絶食4日区と同様にやや増加したが、対照区との差は有意なものではなかった()。
  5. 以上より、淘汰前の産卵鶏を4日間絶食し、その後肥育用飼料を8日間給与することにより、もも肉を主体に肉量を増加できる。なお、現在の採算ベースは廃鶏肉小売価格で100g当たり80円である。
  6. この廃鶏肉は高年齢者や男性で評価が高い(アンケート調査)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 季節、地区が異なる場合、絶食日数は産卵がほぼ停止する程度に設定する必要がある。
  2. 卵の生産と廃鶏処理が一体化した経営形態では、この技術を活用して収入増を図ることができる。

[その他]
研究課題名:産卵鶏の飼い直しによる廃鶏肉高付加価値化の検討
予算区分 :県単
研究期間 :平成11年度(平成10~11年)
研究担当者:藤中邦則、龍田健、山崎宗延
発表論文等:家禽学会98年秋季大会講演要旨、1998.

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