カキ「西条」の加温栽培における炭酸ガス施用による増収及び熟期促進効果
- [要約]
- カキ「西条」の加温栽培における開花期から着色初期までの炭酸ガス施用 (設定濃度1,500ppm)は、果実の熟期促進と収量増加、さらには純生産量の増加に有効である。
島根県農業試験場・園芸部・果樹科
[連絡先] 0853-22-6650
[部会名] 果樹
[専 門] 栽培
[対 象] 果樹類
[分 類] 普及
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[背景・ねらい]
- カキ「西条」の加温栽培では、開花期を30~50日前進できるものの、果実は夏季の高温期に成熟をむかえるため着色が進まず、収穫期は露地栽培より1週間程度しか早くならない。さらに、加温栽培において毎年10a当たりの収量を3t程度得ようとすると、徐々に樹勢の低下が認められる。そこで、熟期の促進と樹勢維持による高位安定生産を目的とした、炭酸ガス施用の効果を明らかにする。
[成果の内容・特徴]
- 開花期から着色初期に1,500ppmの設定濃度で炭酸ガス施用することにより、収量が10%程度増加する(表1)。
- 果実の成熟は炭酸ガス施用により促進され、収穫盛期が5~7日早まる(図1)。
- 炭酸ガス施用により純生産量が増加し、特に地下部で顕著であることから、養分吸収や同化養分の蓄積が促進され、樹勢の維持に効果がある(図2)。
[成果の活用面・留意点]
- 開花期から着色始期まで、晴天日は朝方3時間程度、曇天日は終日施用を行う。また、晴天日の高温障害を防止する目的から、ハウスのサイド及び谷もしくは妻部分に自動換気装置を設置する。
- 着色始期以降の施用は果実に結露しやすく、波線状汚損果の発生を助長するのでさける。
[その他]
研究課題名:カキ「西条」の施設栽培に関する試験
予算区分 :県単
研究期間 :平成10年度(平成8~12年)
研究担当者:持田圭介、山本孝司
発表論文等:カキ「西条」の開花期から成熟期直前のCO2 施用効果、園学雑、68巻別2、212、1999.
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