5月・7月の土壌乾燥がウメ幼木の生育に及ぼす影響


[要約]
5月新梢伸長期の土壌乾燥により、ウメ幼木の新梢伸長停止が早くなる。また、5月及び7月の乾燥により幹の肥大率が低下し、地上部の生育抑制がみられるが、地下部の生育への影響について明らかな関係はみられない。
和歌山県農林水産総合技術センター暖地園芸センター・ウメ対策チーム
[連絡先] 0738-23-4005
[部会名] 果樹
[専 門] 栽培
[対 象] 果樹類
[分 類] 指導

[背景・ねらい]
 近年、ウメ主産地では異常気象環境下において、夏季に長期の無降雨期間がみられる。また、新規に開園されたウメ園土壌の多くはレキ率が高く、著しく乾燥しやすい。このため無降雨による土壌の乾燥がウメ樹の生育に影響を与えると考えられる。
 そこで、5月および7月の土壌乾燥処理が、ウメ幼木の生育に及ぼす影響を明らかにし、水管理技術の改善に資する。

[成果の内容・特徴]

  1. ウメ主産地に広く分布する頁岩風化土を充填した60Lポットで栽培したウメ「南高」2年生幼木を用い、新梢伸長期である5月に1か月間土壌乾燥処理(pF3.0~4.2相当)を行うと、新梢の伸長停止が早くなり、乾燥程度が強いほどその傾向が強い(図1)。
  2. 新梢の総伸長量は、乾燥程度が強いほど減少する(図2)。
  3. 樹体全乾物重は、5月と7月、各1か月間の土壌乾燥処理により減少する。地上部の葉、1年枝でその傾向が強い(表1)。地下部の生育は、乾燥程度と明らかな関係が見られない。
  4. 幹の肥大は、8月以降劣り、乾燥程度大区でその傾向が顕著にみられる(表2)。

[成果の活用面・留意点]

    保水力が低く、乾燥しやすい頁岩風化土が多い新規造成園において、定植後のウメ幼木の水管理の指導資料となる。

[その他]
研究課題名:地域特産果樹の樹勢強化による安定生産技術の確立
予算区分 :地域重要新技術
研究期間 :平成10年度(平成9~13年)
研究担当者:木村学、初山守、山内勧
発表論文等:なし

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