加温栽培ブドウ「デラウェア」の2~8月における休眠の深さの変化
- [要約]
- 加温栽培「デラウェア」の結果枝は5~7月には休眠している。休眠導入は結果枝の木化が進む時期と一致し、最も深い時期は5月末である。また、気温が高くなる6月以後は徐々に休眠覚醒する。
大阪府立農林技術センタ-・栽培部・果樹室
[連絡先] 0729-58-6551
[部会名] 果樹
[専 門] 栽培
[対 象] 果樹類
[分 類] 研究
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[背景・ねらい]
- 近年、加温栽培ブドウの二度切り技術が開発され、6月末が夏期の剪定適期とされている。しかし、この技術の確立のためには、加温栽培における枝梢の自発的休眠の季節的変化が基礎資料として必要である。そこで、加温栽培「デラウェア」について、結果枝の芽の2月~8月における休眠の深さの変化を調査する。
[成果の内容・特徴]
- 加温栽培された「デラウェア」成木(表1)を供試し、結果枝の切枝(15~20cm)の恒温条件下(1996年は夜27℃、昼32℃。1997年は夜20℃、昼30℃に設定)における萌芽所要日数を調査する。日長は自然日長とする。50%の枝が萌芽するに要した日数が20日以上の場合に休眠に入ったとする。
- 5月初めに休眠が始まり、急速に深まって、5月末には最深期に達し、6月以降は徐々に浅くなり、7月20日にはほぼ覚め、8月23日には完全に覚めている(表2、表3)。
- 休眠が始まる5月初めは結果枝の木化が始まる時期(木化枝率58%)であり、3月までの緑色の結果枝(木化枝率0%)や6月4日の結果枝先端の緑色部分(木化枝率0%) は休眠していないことから、休眠導入と結果枝の木化との関連が示唆される(表3)。
- 気温が高くなる6月以後は休眠が徐々に浅くなる(表2、表3)。この時期には昼間の温度は35℃を超えることがある。
[成果の活用面・留意点]
- 休眠の深さの変化は作型や、樹体温度に影響する夏期の被覆の有無による差があると考えられる。
[その他]
研究課題名:早期加温ブドウの樹勢維持と安定生産のための二度切り栽培法の改善
予算区分 :府単
研究期間 :平成11年度(平成8~9年)
研究担当者:加藤彰宏
発表論文等:加温栽培‘デラウェア’ブドウの2~8月における結果枝の自発休眠の変化、
大阪府立農林技術センタ-研究報告、36号、65-66、2000.
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