ウメかいよう病越冬病斑の発生と果実発病および防除
- [要約]
- ウメかいよう病の潜伏越冬枝病斑は3月上中旬から4月上旬にかけて形成され、主要感染時期は前年10月以降である。潜伏越冬枝病斑と果実発病との間には正の相関がみられる。銅剤による潜伏越冬枝病斑に対する防除適期は9月末-11月上旬である。
和歌山県農林水産総合技術センター果樹園芸試験場・病虫部
[連絡先] 0737-52-4320
[部会名] 生産環境(病害虫)
[専 門] 作物病害
[対 象] 果樹類
[分 類] 普及
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[背景・ねらい]
- 近年多発傾向にあり、被害が問題となっているウメかいよう病の、第1次伝染源の主体と考えられる潜伏越冬枝病斑の形成時期、主要感染時期を明らかにするとともに、果実発病に及ぼす影響と、前年秋期の銅剤の散布による防除効果について検討する。
[成果の内容・特徴]
- 潜伏越冬枝病斑の形成は1998(自然感染)、1999年(接種)とも3月上中旬から認められ、4月上旬にかけて急増し、中旬以降には新たな形成はみられない(図1)。
- 10月上旬以降の接種により潜伏越冬枝病斑が形成される(図2)。
- 夏型枝病斑数と果実発病の相関は低く、潜伏越冬枝病斑の形成数と初期の果実発病(4月19日調査)との間には正の相関がみられるが、生育期の後半(5月13日調査)になるとその傾向は低下した(図3)。
- icボルドー66Dを50倍で9月30日および10月20日、10月20日および11月6日に散布すると皮目からの感染による潜伏越冬病斑形成数が少なく、高い防除効果が得られる。果実に対する防除効果は初期にはある程度認められるが、後期発病に対する効果は低い(表1)。
[成果の活用面・留意点]
- 耕種的防除として潜伏越冬枝病斑の剪除を行う時期は、3月下旬頃が適当と思われる。
- 潜伏越冬病斑は初期の果実発病に影響するが、後半になると2次伝染源の影響が大きく、防除効果を高めるには落弁期-生育期の防除を徹底する必要がある。
[その他]
研究課題名:落葉果樹の細菌病対策
予算区分 :県単
研究期間 :平成11年度(平成10~13年)
研究担当者:島津 康,間佐古将則,中西 敏
発表論文等:なし
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