水稲品種「ヒノヒカリ」の奨励品種採用


[要約]
水稲品種「ヒノヒカリ」は、同熟期の「ミヤコ95」よりやや多収で良質・良食味の中晩生品種であるので府南部の山城地域平坦地向きに奨励品種として採用する。
京都府農業総合研究所・作物部
[連絡先] 0771-22-5010
[部会名] 作物生産(育種・栽培)
[専 門] 育種
[対 象] 稲類
[分 類] 普及

[背景・ねらい]
 京都府南部山城地域における稲作は、野菜、茶等との複合経営が多く、中晩生品種が経営的に有利である。現在「日本晴」、「祭り晴」、「ミヤコ95」、「アケボノ」等が栽培されているが、「ミヤコ95」は酒造用としての流通が定着しており、「日本晴」、「アケボノ」の市場評価の低下に伴い、中晩生で良食味の主食用品種の導入が望まれている。

[成果の内容・特徴]

  1. 出穂期は「ミヤコ95」より1日遅く、成熟期は「ミヤコ95」と同熟の中晩生品種である(表1)。
  2. 稈長は「ミヤコ95」と同程度である。耐倒伏性は「ミヤコ95」よりやや弱い。穂長は「ミヤコ95」よりやや短いが、穂数は「ミヤコ95」と同程度である(表1)。
  3. 収量は「ミヤコ95」と同等ないしやや多収である(表1)。玄米千粒重は、「ミヤコ95」より約1g軽い(表1)。
  4. 外観品質はミヤコ95と同等で(表1)、食味は「ミヤコ95」を上回り、良好である(表2)。
  5. 参考品種である「日本晴」と比較すると、出穂期は5日遅く、7日晩熟で、稈長は4cm長く、穂長はやや短く、穂数は同等、収量も同等で、玄米千粒重はやや軽く、外観品質は同等である(表1)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 京都府の南部山城地域において「ミヤコ95」の代替品種として位置づけられるが、「ミヤコ95」は酒造用契約栽培米として一定の需要が見込まれるので、「アケボノ」、「日本晴」の一部及びその他品種と代替し、中生品種の「祭り晴」との組み合わせ品種として普及・定着を進める。普及見込み面積は1,000ha。
  2. いもち病、白葉枯れ病にやや弱いと考えられるので、窒素肥料の多投入をさけ、適切な防除を行う。

[その他]
研究課題名:水稲奨励品種決定調査
予算区分 :府単(平9以前は国補・主要農作物)
研究期間 :平成11年度(昭和63~平成2年、平成8~10年)
研究担当者:尾崎耕二、静川幸明、古谷規行、木村祐一郎

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