ミディ系トマトの半促成・房どり栽培における好適な着果数
- [要約]
- ミディ系トマト(ファン・ゴッホ)の半促成・房どり栽培(5段摘心)では、1果房着果数が5~8果において障害果の発生率、生育に顕著な差が認められず、1果房重は着果数が多いほど大きいため、1果房当り8果に摘果するのが良い。
和歌山県農林水産総合技術センター農業試験場・栽培部
[連絡先] 0736-64-2300
[部会名] 野菜・花き(野菜)
[専 門] 栽培
[対 象] 果菜類
[分 類] 指導
-
[背景・ねらい]
- 本県では、ミディ系トマトの房どり栽培に適する品種としてオランダから導入した “ファン・ゴッホ”を選定した。房どり栽培では各果房の全ての果実が着色するまでに時間を要するため、裂果や軟化等の障害果の発生、着果負担による生育、果実肥大への影響が問題となる。そこで、1果房着果数が生育、収量に及ぼす影響について検討を行った。
[成果の内容・特徴]
- 収穫日は着果数が1果増すごとに1日程度遅れる傾向にある(表1)。
- 1果房重は着果数が多いほど大きくなる(表1)。果実の大きさは放任で小さいが、着果数が5~8果では顕著な差は認められない(表2)。
- 3~4段では、各区とも1果房重が小さくなり、果実の大きさも若干小さくなる傾向が見られた(表1、2)。
- 裂果は7果で6.5%、放任で8.5%と多いが、5果、6果、8果では2%台である。軟化は7果以上で発生し、7果及び8果では1%未満、放任で7%である(表3)。
- 収穫終了後の生育調査では、5段摘心の場合、着果数が5~8果では放任に比べて生育に顕著な差は認められない(表4)。
- 果実糖度は、着果数が5~8果では9~10%で顕著な差は認められない(表4)。
- 以上の結果、半促成栽培で5段摘心の場合、着果数が5~8果では裂果や軟化等の障害果の発生率、生育に顕著な差が認めらず、1果房重は着果数が多いほど大きいため、8果に摘果するのが良い。
[成果の活用面・留意点]
- 8果の着果を確認後、残りの小果及び花は摘除する。
- 6月以降の高温期は裂果が多くなるため、かん水量等に注意する。
- 形の良い果房を収穫するためには草勢を安定させることが重要であるので、第1果房は確実に着果させる。
[その他]
研究課題名:新果菜類の育成と地域特産化
予算区分 :県単
研究期間 :平成11年(平成11~15年)
研究担当者:西岡晋作、神藤宏、松本隆男
発表論文等:ミディ系トマトの房どり栽培における着果数が収量・品質に及ぼす影響(第1報)、平成11年度園芸学会近畿支部滋賀大会、20、1999.
目次へ戻る