シュンギク心枯れ症発生株の形態的特徴
- [要約]
- シュンギク心枯れ症を発生した抽だい株は、草丈・茎長が低く、花芽の発達が遅れるが、葉を多く展開する。そして、障害葉が多い株ほど展開葉が多く、栄養生長が過多な株ほど心枯れ症を起こしやすい傾向を示す。
大阪府立農林技術センター・企画部・開発普及課
[連絡先] 0729-58-6551
[部会名] 野菜・花き(野菜)
[専 門] 栽培
[対 象] 葉菜類
[分 類] 研究
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[背景・ねらい]
- カルシウム欠乏によって起こるとされているシュンギクの心枯れ症は、夏期の高温時期の栽培において多発し、生産現場で大きな問題となっている。当所では、特定の花芽分化期に高温条件を与えることによりこの症状が発生することを明らかにしているが、心枯れ症の発生と生育との関連については不明な点が多い。
- そこで、心枯れ症が発生しやすく、かつ抽だいが起こりやすい3月は種の作型でシュンギクを栽培し、5月中旬に抽だい株を用いて心枯れ症の発生と生育との関連を明らかにする。
[成果の内容・特徴]
- シュンギク心枯れ症の発生株は、草丈・茎長が低く、花蕾径が小さいが、展開葉数が多い(表1)。
- 心枯れ症の発生株では障害葉数と展開葉数との間に有意な正の相関があるが、障害葉数と花蕾径、障害葉数と茎長の間には有意な相関は認められない(表2)。
- 展開葉数別に心枯れ症発生株の割合を調査した結果、展開葉数が多い株ほど心枯れ症を発生している割合が多い(図1)。
- 以上のことから、シュンギク心枯れ症は要素欠乏による単純なメカニズムで発症するのではなく、株ごとに異なる栄養生長の程度が発症に関与し、栄養生長が旺盛で葉が次々と分化する株ほど発症が促進される可能性が高い。
[成果の活用面・留意点]
- 葉茎菜類の心枯れ症発生機構解明の一助となる。
[その他]
研究課題名:特産野菜等の生産安定化技術の開発・実証
予算区分 :府単
研究期間 :平成11年度(平成11~13年)
研究担当者:山崎基嘉、森井正弘
発表論文等:シュンギク心枯れ症の発生ステージとその発生要因の推定、園芸学会雑誌、第68巻、別冊2、275、1999.
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