夏秋切りスプレーカーネーションの2年据置き栽培
- [要約]
- 夏秋切りスプレーカーネーションでは、同一株を2年間使用する2年据置き栽培が可能で、種苗費が低減でき、定植2年目には初年目に比べて良品収量が増加する。
岡山県農業総合センター・農業試験場・野菜作物研究室
[連絡先] 0868-57-2758
[部会名] 野菜・花き(花き)
[専 門] 栽培
[対 象] 花き類
[分 類] 普及
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[背景・ねらい]
- 夏秋切りスプレーカーネーションの種苗費低減を目的として、同一株を2年間使用し、冬季寡日照時には栽培を休止する2年据置き栽培を確立する。
[成果の内容・特徴]
- 定植初年目の栽培で品質の良い切り花を数多く得るには、a)2月下旬定植で、定植から最低10℃で管理、b)栽植密度は38株/ベッド㎡(幅80cmで通路50cmのベッドに株間20cmの「中2条抜き6株植え」)、c)仕立て法は1回半摘心仕立て、d)アルミ箔被覆反射板(以下、レフ板)を修正摘心時に株間に設置、を組合わせる(表1、図1、2)。
- 定植2年目の早期に良品を開花させるには、冬季の管理として、まず、12月末にレフ板を取り除き、定植2年目の栽培に合せて株を間引く。次に15cm程度の側枝(以下、冬芽)を2本残して他の側枝は床面から15cmの高さで台刈りし、1月以降は栽培温度を最低5℃で管理する。なお、12月末に揃った冬芽を得るには、10月中旬に30cm未満の未発蕾枝を全て切除し、新梢を発生させる。
- 定植2年目の栽培で品質の良い切り花を数多く得るには、a)2月20日から最低10℃で管理、b)栽植密度は25株/ベッド㎡(初年目に定植した株を間引いて「4株植え」)、c)仕立て法は冬芽仕立て栽培、d)レフ板は初年目と同様に設置、を組合わせる(表1、図1、2)。
- 上記の栽培方法で2年据置き栽培の経営試算(苗単価50円、切花単価40円)を行うと、慣行栽培に比べて2年間の農業所得が45%増加し、労働時間は7.3%減少する。
- 従来の夏秋切りに適した品種は概ね2年据置き栽培が可能で、特にダイアナピンク、グアルンスイエロー、ホワイトウイングス及びバーバラ系が適する。
[成果の活用面・留意点]
- 定植初年目に立枯病の発生によって株枯れしないように、防除対策を行う。
- 冬季の台刈り時にはなるべく緑葉を残す。また、冬季の潅水は控える。
[その他]
研究課題名:夏秋切りスプレーカーネーション2年据置き栽培技術の確立
予算区分 :県単
研究期間 :平成11年度(平成7~10年)
研究担当者:土居典秀、森義雄
発表論文等:スプレーカーネーションの夏切り栽培における2年据置き栽培に関する研究(第1・2報)、園芸学会雑誌、68巻別冊2、384、498、1999.
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