キイジョウロウホトトギスのさし芽増殖法
- [要約]
- キイジョウロウホトトギスは、さし芽増殖が可能であり、床土にはパーライト単用、さし穂は5月下旬に採取し、地際部から3~8節のものを用いる。また、親株の管理には直立仕立てが有効である。
和歌山県農林水産総合技術センター・暖地園芸センター・園芸部・育種部
[連絡先] 0738-23-4005
[部会名] 野菜・花き(花き)
[専 門] 栽培
[対 象] 花き類
[分 類] 指導
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[背景・ねらい]
- キイジョウロウホトトギスは、紀伊半島南部に自生する山野植物資源であり、自生地では年々減少し、ほとんど見られなくなっている。また、市場での評価も高く、中山間花きの新産品として利用が期待されている。ここでは、キイジョウロウホトトギスのさし芽増殖法を明らかにする。
[成果の内容・特徴]
- キイジョウロウホトトギスのさし芽は、1~2節ごとに切断し、その切り口に発根促進剤をつけて行う。さし芽後は、70%遮光、ミスト下で管理する。床土としてはパーライト単用がよく、育苗用土やピートモスの混用では発根率が低くなる(表1)。
- さし穂は、5月下旬に採取する。採穂時期が早すぎるとさし穂の確保が困難であり、遅れると発根率が低下する。また、7月下旬以降の採穂では花芽を持っていることが多く、さし穂としては好ましくない(表2)。
- 採穂部位では、地際部から3~8節のさし穂で発根率、ほう芽率ともに高く、地際部および先端部では劣る(表3)。
- 親株は、垂れ下がらないように支柱をする直立仕立てをすることにより、節からのほう芽、伸長がみられる。一方、従来通り、垂れ下がった状態で管理すると節からのほう芽、伸長は認められない(表4)。
[成果の活用面・留意点]
- この成果は、年々減少しているキイジョウロウホトトギスの自生地保護および産品化技術として利用できる。
- さし穂の確保に際し、自然保護団体等地域との連携が不可欠である。
[その他]
研究課題名:中山間地域活性化のための山野植物資源の園芸化及び利用技術の開発(地域重要)
有用遺伝資源の維持・増殖(県単)
予算区分 :地域重要新技術、県単
研究期間 :平成11年度(平成7~11年)
研究担当者:宮本芳城、里村博輝、岡室秀作、林 純一
発表論文等:なし
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