ユリオプスデージーの効率的増殖技術


[要約]
ユリオプスデージーにおいて高濃度の発根促進剤(インドール酪酸)を処理すると発根率が高くなる。また、採穂用親株に対してベンジルアミノプリンとジベレリンの併用散布を行うことにより採穂数が増加する。挿し穂は3℃で1週間の低温貯蔵が可能である。
和歌山県農林水産総合技術センター農業試験場・栽培部
[連絡先] 0736-64-2300
[部会名] 野菜・花き(花き)
[専 門] 栽培
[対 象] 花き類
[分 類] 研究

[背景・ねらい]
 ユリオプスデージーは耐寒性に優れ、冬用花壇苗として有望である。一般に挿し芽繁殖で増殖されるが、挿し芽時の発根率が低く、親株から採取できる挿し穂数が少ないため、増殖率の低さが問題となる。
 そこで、植物成長調節剤の利用による増殖率の向上を試みる。また、挿し穂の低温貯蔵技術の検討をあわせて行い、挿し芽時期の調整技術を開発する。

[成果の内容・特徴]

  1. 高濃度の発根促進剤(インドール酪酸:4000 ppm)を挿し穂基部に10秒間浸積することにより、発根剤促進剤処理を行わなかったものまたは60秒間・低濃度で処理を行ったものと比べて著しく発根率が上昇する(表1)。
  2. 採穂用親株に対して10日間隔で植物成長調節剤(ベンジルアミノプリン・BA:75 ppmおよびジベレリン・GA:100 ppm)散布を行うことにより、採穂数が増加する。さらにBAとGAの併用散布により、多くの挿し穂を採取できる(図1)。
  3. 挿し穂の低温貯蔵では、貯蔵後の穂の痛みがなく、挿し芽後の発根率の低下も見られないことから、3℃で1週間の貯蔵が可能である(表2)。

[成果の活用面・留意点]

  1. BAおよびGA散布後に伸長してきた穂では、形態が若干変化するが、発根には問題がない。

[その他]
研究課題名:小型容器による花壇用苗物の需要拡大のための高位生産と軽作業化技術の確立
予算区分 :国補(新技術地域実用化)
研究期間 :平成11年(平成9~11年)
研究担当者:島 浩二、妹尾明枝

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