[成果情報名]

「やぶきた」における有効積算温度による一番茶開葉数の予測

[要約]「やぶきた」一番茶新芽の開葉数は、一番茶萌芽期から0℃以上の日平均気温を積算することで予測できる。ただし、前年の中切り更新など枝を深く切り落とした茶園や茶芽の出開度が90%を越えた場合は除く。
[キーワード]茶、一番茶、開葉数、萌芽期、有効積算温度、生育予測
[担当]滋賀県農業総合センター・茶業指導所・茶振興担当
[連絡先]0748-62-0276
[区分]近畿中国四国農業・茶業
[分類]科学・参考

[背景・ねらい]
 一番茶は摘採期の違いによって品質や収量が大きく異なり、新芽の生育を予測することは重要である。また、新芽生育は気象の影響を強く受け、萌芽後の気温の違いによって摘採期が変動する。そこで、新芽の生育と強い相関のある気象要因を検索し、一番茶新芽の生育進度の予測を検討する。

[成果の内容・特徴]

  1. 1989~2000年度の作況調査における「やぶきた」一番茶開葉数(1993,1994年度は除く)と各年の一番茶萌芽期からの有効積算温度(便宜上、日平均気温0℃以上を積算)との間には強い相関関係があり、次の回帰式が得られる(図1)。
      (式)Y = 0.011 × X - 0.8522
          Y:一番茶開葉数
          X:一番茶萌芽期からの有効積算温度(日平均気温 0℃以上)
  2. 新芽形質、収量及び生育早晩の異なる茶園(表1)で、一番茶萌芽期からの有効積算温度を予測式に代入し求めると、一番茶開葉数の予測値は、実測値と一致する(図2)。
  3. 前年に中切りを行った園や出開度90%を越える時期の一番茶開葉数は、予測値と実測値との間で差が生じる(図3)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 平均気温の積算は一番茶萌芽期当日から開始する。
  2. 本試験による萌芽期日は、全芽の70%が萌芽した日である。
  3. 予測する一番茶の開葉数は、新芽全体に着生した葉数の平均値であり、摘採された新芽の葉数とは異なる。なお、開葉数には鱗片葉と不完全葉は含めない。
  4. 一番茶新芽が極度の低温や霜害に遭うと、予測精度が低下する場合がある。

[具体的データ]

図1

表1

図2

図3


[その他]
研究課題名気象条件からの新芽生育予測
予算区分県単
研究期間1999~2003年度
研究担当者近藤知義、吉澤喜代雄、中嶋治男
発表論文等なし

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