[成果情報名]

スダチの優良系統「上板6号」および「上板7号」の選抜

[要約]徳島県内のスダチ生産農家の圃場から、無核もしくは濃緑色系統のスダチ約30系統を選抜、研究所内圃場で調査を行い、濃緑晩生系の「上板6号」および少核系の「上板7号」を選抜した。
[キーワード]スダチ、少核系統、濃緑晩生系統
[担当]徳島県農林水産総合・果樹研・常緑栽培育種担当(県北)
[連絡先]088-694-2712
[区分]近畿中国四国農業・果樹
[分類]技術・参考

〔背景・ねらい〕
 スダチの収穫期間は、8月下旬から1か月間と短い。そのため、生産者の労働負担は極めて大きく、規模拡大の障害となっている。そこで、収穫期の遅い系統を選抜し、収穫時の労力分散を図り、生産者の負担を軽減する。また、既存の無核系統はいずれも数個の完全種子をしばしば形成するほか,有核系統よりも小果で商品価値が低い。そこで,広く栽培普及できる優良な無核系統を新たに選抜する。

〔成果の内容・特徴〕

  1. スダチ系統「上板6号」および「上板7号」は,平成3年に徳島市内のスダチ生産農家の圃場より選抜した系統である。
  2. 「上板6号」の果皮色は主要栽培系統の「徳島1号」(収穫期8月下旬~9月上旬)よりも緑が濃く、収穫期は9月下旬~10月上旬であり、「徳島1号」より約1か月遅い(図1)。
  3. 「上板7号」は,既存の少核系統である「新居系」よりも種子数が少なく(平均1個未満)、果実も大きい(表1図2)。
  4. 「上板6号」は「徳島1号」と比べて収穫期が遅い点が貴重であり、「上板7号」は、「徳島1号」と比べて種子数の少ない点、「新居系」と比べて果実が大きい点で優れる。

〔成果の活用面・留意点〕

  1. 晩生の「上板6号」を導入することにより、収穫労力の分散および経営規模の拡大が図れる。
  2. 無核の「上板7号」を導入することにより、高品質果実生産が可能になる。
  3. 主要な産地で、これらの形質を発現するかどうか検討する必要(系統適応性試験)がある。
  4. 「上板6号」および「上板7号」は品種登録のための準備中である。

〔具体的データ〕

図1

図2

表1


[その他]
研究課題名スダチの系統選抜
予 算 区 分県単
研 究 期 間平成13年度(昭和63年~)
研究担当者徳永忠士、山尾正実、竹中美香
発表論文等日本育種学会四国談話 第63回講演会 1998.11.26

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