[成果情報名]

カキ「刀根早生」の早期加温栽培での果重・着花増加技術

[要約]カキ「刀根早生」の早期加温栽培において、葉果比8の着果調整および炭酸ガス施用により、果重や翌年の着花が増加する。
[キーワード]カキ、促成栽培、葉果比、炭酸ガス施用、果重、収量、花芽分化
[担当]奈良県農業技術センター・果樹振興センター・果樹栽培チーム
[連絡先]07472-4-0061
[区分]近畿中国四国農業・果樹
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 収益性の向上や労力分散をねらいとして、全国で約37haのカキのハウス栽培が行われている。その中心品種は、「刀根早生」であるが、12月下旬から加温を開始する早期加温栽培では、翌年の着花が少なくなるという現象がみられる。そこで、着花の確保対策を確立するために、着果量や炭酸ガス施用が果実品質、当年の花芽分化や翌年の着花に及ぼす影響について検討する。

[成果の内容・特徴]

  1. 葉果比8に着果調整することで、果重が約210g・糖度が15度以上の品質の良い果実を生産できる(表1)。
  2. 樹ごとにみると、葉果比8以外に着果調整すると隔年結果がおこっているので、着果量にかかわらず葉果比を8にすると毎年安定して着花を確保できる(表2)。
  3. 1500ppmを目標濃度として液化炭酸ガスを施用すると、果重および花芽が増加する(表3)。
  4. 以上より、葉果比を8に着果調整し、開花2週間前から加温停止時まで日の出30分前より数時間と日没前数時間、1500ppmを目標に炭酸ガス施用することによって果重は増加し、また早期加温栽培でよくみられる翌年の着花不足が防げる。

[成果の活用面・留意点]

  1. 樹勢が弱い時は、葉果比9~11に着果調整する。
  2. 着花が多い樹でも、必ず葉果比8に着果調整する。
  3. 炭酸ガス施用は、朝夕のみの施用では1000ppmを目標濃度に施用すると効果が認められない。
  4. 現地に導入する際には、ハウスの構造や立地条件を考慮して、よりランニングコストの低いLPガス燃焼方式や灯油燃焼方式も視野に入れて検討する。

[具体的データ]

表1

表2

表3

表4


[その他]
研究課題名早期加温栽培技術の確立
予算区分県単
研究期間1997~2000年度
研究担当者今川順一、浦崎孝行
発表論文等今川・浦崎(2001)平成13年度園芸学会近畿支部奈良大会研究発表要旨および講演要旨:21

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