[成果情報名]

スイートピー新品種候補「ブライダル・ピンク」の育成経過と開花特性

[要約]「ダイアナ(冬咲き・ピンク)」と「アーリーホワイト(冬咲き・白色)」の交雑を行い、その後代集団から選抜、固定を行い、「ブライダル・ピンク」を育成した。本品種は冬咲きで、花色は白色で花弁周縁部がピンクになる覆輪である。
[キーワード]スイートピー、交雑育種、新品種候補、冬咲き、覆輪
[担当]和歌山県農林水産総合技術センター・暖地園芸センター・育種部
[連絡先]0738-23-4005
[区分]近畿中国四国農業・花き
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
 スイートピーの品種は、新たに発表されるものが少なく、現場からは、新品種に対する要望が高い。また、スイートピーは春のイメージを持つため、消費者からは淡い色合いの品種の人気が高い。そこで、現在、栽培されている品種と異なる淡い色合いをもつ冬咲き品種の育成を目的とした。

[育成経過]

     1995年の4月に「ダイアナ」の冬咲き選抜系統と冬咲き白色品種「アーリーホワイト」の組み合せで交雑を行い、1997年2月にF2集団から冬咲きで覆輪の個体を選抜した。自家採種と系統選抜を4年間繰り返し、形質の固定を図った。2000年度には暖地園芸センターガラス温室で特性検定と生産力検定を行い、2001年度、和歌山県内の現地ほ場(ビニールハウス)で現地適応性検定と市場性評価を行った(図1)。
     また、特性検定は、2000年9月11日に暖地園芸センターガラス温室に15日間冷蔵した種子をは種し、最低夜温5℃、自然日長条件とし、株間15cm、1本仕立て、条間60cmの2条植えで栽培した。施肥管理は和歌山県花き栽培指針に従い、収穫調査は3月28日まで行った。

[開花特性]

  1. 「ブライダル・ピンク」の花色は、花弁周辺がピンク(鮮紫ピンク:JHSカラーチャート9704)であり、花弁中央部は白色(黄白:同2701)になる覆輪タイプである(表1図2)。
  2. 収穫開始時期は12月17日で、「ダイアナ」の12月12日、「アーリー・ホワイト」の12月15日より数日遅いが、同程度の冬咲きである。
  3. 初収穫節位は15.3節であり、「ダイアナ」の15.4節と同程度であるが、「アーリー・ホワイト」の19.1節より低節位である。
  4. 1株当たりの収穫本数は18.1本であり、「ダイアナ」の18.9本、「アーリー・ホワイト」の18.8本と同程度である。
  5. 平均切り花長は45.1cmと「ダイアナ」の49.7cm、「アーリー・ホワイト」の46.5cmより短いが、2Lの基準は満たしており、2Lの割合(階級別収穫割合)は「ダイアナ」、「アーリー・ホワイト」と同程度である。
  6. 1本当たりの着花輪数は4.9輪で「ダイアナ」の5.1輪と同程度であるが、「アーリー・ホワイト」の5.6輪より少ない。

[成果の活用面・留意点]

  1. 「ブライダル・ピンク」は冬咲きであるが、「ダイアナ」と同様、樹勢が強いため、15日程度の種子冷蔵を行うことが望ましい。
  2. 「ブライダル・ピンク」の開花特性は「ダイアナ」と同程度であり,栽培管理も「ダイアナ」と同様に行うことが望ましい。

[具体的データ]

図1

表1

図2


[その他]
研究課題名バイオテクノロジー利用による有用技術開発
予算区分県単
研究期間1994~2003年度
研究担当者花田裕美、森泰
発表論文等2002年度 品種登録出願予定

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