[成果情報名]

TAS(三重抗体)-ELISA法を用いたレタスビッグベインウイルスの検出法 

[要約] レタスビッグベインウイルス(LBVV)をLBVVとタバコわい化ウイルス(TSV)に対する2種類の抗体を用い、TAS-ELISA法によって検出することができる。この方法で病徴が発現する前に、感染したレタス葉からLBVVを検出することが可能である。
[キーワード]レタス、ビッグベイン病、レタスビッグベインウイルス、TAS-ELISA法、検出
[担当]兵庫中央農技セ・環境部
[連絡先]0790-47-2419
[区分]近畿中国四国農業・生産環境(病害虫)
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 レタスビッグベインウイルス(以下LBVV)は、汁液接種が困難である。従来の検定法は汚染土にレタスを移植し、病徴を確認する方法が採られているが、病徴発現まで長期間を要する場合があり、さらに軽微な病徴、結球葉での病徴確認が困難で、研究を実施する上で非効率的である。また、抗LBVVモノクローナル抗体を用いた抗原固相ELISA法では純化ウイルスからは検出できるが、植物体からはウイルス濃度が低いため検出が不可能である。また、抗LBVV抗体に直接、酵素標識をしていないのでDAS(direct)-ELISA法は使用できない。そこで、植物体からLBVVを効率的に検出するためにLBVVとLBVVに血清学的に近縁であるタバコわい化ウイルス(TSV)に対するの2種類の抗体を用い、TAS-ELISA法によって検出することを試み、さらにELISA法の最適な検定条件を検討する。  

[成果の内容・特徴]

  1. TAS-ELISA法の手順は図1のとおりである。               
  2. 罹病葉での希釈検出限界は100倍である(図2)。                
  3. 本検定法を用いると、現地汚染土壌に苗を移植し、32日後に無病徴株の全てからLBVVが検出できる。また、病徴発現する10~51日前(平均25.2日)からLBVVの検出が可能である(表1)。             

[成果の活用面・留意点]

  1. 本検定法を用いると、病徴が発現する前にウイルスに感染しているかを確認することができる。そのため、ビッグベイン病に対する抵抗性品種の選抜や、LBVVを伝搬するオルピディウムに対する有効薬剤の選抜が効率的にできる。    

[具体的データ]        

図1

図2

表1


[その他]
研究課題名レタスの土壌伝染性病害(ビックベイン病)発生抑制技術の開発
予算区分国庫(行政対応特別研究)
研究期間2000~2002年度
研究担当者前川和正、相野公孝、岩本豊、神頭武嗣
発表論文等1) 前川・笹谷・石川・鐘江・十河・岩本・神頭・相野(2001)日本植物病理学会関西部会講演要旨予稿集:53

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