[成果情報名]

大型トンネル支柱打ち込み機

[要約]本機は、ニンジン等の大型トンネル支柱を運搬・設置することができる。機体の左右に支柱を挟持し打ち込む機構を有する。これにより、慣行に比べて約2倍の作業能率がある。
[キーワード]トンネル、運搬、支柱打ち込み機、軽労化
[担当]徳島県立農林水産総合技術センター・農業研究所・プロジェクト担当
[連絡先]088-674-1660(代表)
[区分]近畿中国四国農業・作業技術
[分類]技術・普及

[背景とねらい]
 徳島県のニンジンは、主として春夏ニンジンの産地であり、栽培にはミニパイプハウスという間口3m高さ 1.5mの大型トンネルを利用する。トンネルに用いる支柱は長さ約3m、直径19mm、重さ約 1.6kgの鋼管パイプであり、10アール当たり約 500本必要とする。トンネル支柱設置作業は、まず簡易な動力ドリル等を用いて約1m間隔で穴を開け、そこに片側の支柱を挿入する。その後両側の支柱を中央で合わせてトンネルを作成する。これらの作業は、このように全て人力による手作業で行われており、担い手の高齢者や女性にとって、大変な労働負担となっている。
 そこで、これに対応する、大型トンネル支柱打ち込み機の開発を行う。

[成果の内容・特徴]

  1. 本機は、支柱を200本搭載して播種した畦の間を走行し、支柱を打ち込むことができる。走行は油圧ポンプによる後輪2輪駆動であり、前輪の操舵は電動モータで行う。ハンドルは無く、操作はパネルにあるレバーを動かすことで制御する(表1図1)。
     打ち込み深さは20~30㎝まで任意に設定できる。
  2. 支柱の打ち込みは左右両側または左右どちらか一方打ちができる。打ち込み方法は、まず支柱打ち込み部のチャックが開きそこに支柱を作業者がセットする。支柱がスタートスイッチを押すと同時にチャックが閉まり支柱を挟み込み狭持する。その後、支柱打ち込み部が所定の深さまで油圧シリンダーにより打ち込む。チャックは打ち込み後に広がり当初の位置まで持ち上がり、これを左右くり返す。支柱打ち込み間隔は1mで、機体中央部のゲージ輪で制御し、ピッチ走行を行う(図2)。
  3. 作業時間は、約90分/10aで作業が行え、慣行作業の約2倍の作業能率となり、パイプ配布などの重労働を必要とせず、女性や高齢者でも軽作業で行える(表2)。

[成果の活用面・留意点}

  1. 畑の両端に旋回時に必要なスペースを設ける。
  2. 耕盤が硬い場合、所定の深さまで打ち込めないことがある。
  3. 同様のトンネルを利用する野沢菜、カブ、ダイコンなどに利用可能である。
  4. 使用する支柱は現在のところ鋼管製の19mm径に限る。
  5. 平成13年度から市販開始している。

[具体的データ]

図1

表1

表2

図2


[その他]
研究課題名ニンジン大型トンネル支柱打ち込み機の開発
予算区分国補(地域特産農作物用機械開発促進事業)
研究期間1997~2000年度
研究担当者吉田 良、村井恒治、河野充憲(徳島県農大)、野辺倫生(徳島普及センター)、安井明司(三菱農機株式会社)、西沢準一(株式会社ニシザワ)
発表論文等特許申請中

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