[成果情報名]

平張型傾斜ハウス設計支援システム

[要約]本システムにより、パソコン上で圃場の形状・傾斜に応じた平張型傾斜ハウスを容易に設計できる。ハウスの外観、必要資材・費用を事前に把握できるほか、施工時の作業手順を図示できる。
[キーワード]平張型傾斜ハウス、設計・施工支援、パソコン
[担当]近中四農研・傾斜地基盤部・機械施設研究室
[連絡先]0877-62-0800
[区分]近畿中国四国農業・作業技術、情報研究
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
 平張型傾斜ハウスは、不整形な傾斜圃場にも建設可能であり、圃場区画を有効に利用した高品質栽培が可能であるという利点を持つ。しかしその反面、画一的な設計・施工が困難で、圃場ごとに個別対応しなければならない。圃場の形状、起伏を考慮したハウスの設計・施工作業は平坦地のそれに比べて複雑であるため、多くの労力を必要とする。そこで、このような作業をパソコンにより支援するシステムを開発し、設計から資材購入、施工に至るプロセスをスムーズに進行させることを目的とする。

[成果の内容・特徴]

  1. 本システムはWindows上で動くソフトウェア「小区画圃場のデジタル標高モデル生成プログラム」および「平張型傾斜ハウス設計支援プログラム」で構成されている。
  2. 圃場の地形データは測量により取得し、テキストデータとしてシステムに入力する。形が単純な圃場や傾斜が一定な場合は表計算ソフトで生成したデータも利用できる。
  3. 本システムによるハウス設計は、すべてマウスで行える。基礎の設置や軒・屋根パイプの取り付けなど、パソコン画面を見ながらの対話的操作が可能である(図1)。また、ハウスの屋根角度は圃場の原傾斜に合わせて自動設定されるとともに、圃場内の凹凸に応じて支柱の切断長が表示される(図2)。
  4. パイプの本数やクランプの数などの必要な資材リストが出力されるので、費用が概算できる。また、ハウス全体の鳥瞰図表示および任意断面の図示により、ハウス全体の施工イメージおよび各部の部材取り付け状況が把握できる。
  5. 本システムの操作手順は、傾斜ハウスの施工手順に準拠しているので、基礎の位置決めから補強部材取り付けに至る施工過程を図示することができ、現場でのハウス施工の際、段階ごとの作業手順および必要資材を容易に理解できる(図3)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 不整形な圃場や傾斜圃場に対応したハウス設計が容易に行えるとともに、個々のハウスに対応した施工マニュアルとして活用できる。
  2. 鋼材切断長や支柱間隔などは、施工前の地形に基づいて算出されているので、利用に当たっては留意する。
  3. 本システムは利用希望者に対し、所定の審査の後、ユーザーズマニュアルとともに配布する予定である。

[具体的データ]

図1

図2

図3


[その他]
研究課題名環境保全的省エネ型栽培システムの体系化
予算区分傾斜地野菜・花き
研究期間1999~2001年度
研究担当者田中宏明、角川修、猪之奥康治、長崎裕司、岡戸敦史、宮崎昌宏
発表論文等プログラム登録(予定)

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