[成果情報名]

めん用小麦「中国146号」の奨励品種採用

[要約]小麦「中国146号」は「シラサギコムギ」と比較して、早生、短稈で倒伏に強い。製めん適性が良好であることから、県中南部地帯向け奨励品種に採用する。
[キーワード]小麦、中国146号、早生、倒伏、製めん適性、奨励品種
[担当]広島農技術セ・作物研究部
[連絡先]0824-29-0521
[区分]近畿中国四国農業・作物生産
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
 近年の生産調整面積の増加や集落農場型農業生産法人設立に伴い、土地利用型作物である小麦に対する期待は高いものの、本県の奨励品種「シラサギコムギ」は長稈で倒伏し易く、収量・品質が不安定なため積極的な栽培は行われていない。一方、民間流通への移行に伴い、実需者からより加工適性の高い県内産小麦の安定供給が強く求められている。
 小麦の生産振興を図り、良質麦を安定生産するには、早生で、倒伏に強く多収で、加工適性が優れた品種の選定が必要である。

[成果の内容・特徴]

  1. 「中国146号」は、出穂期が「シラサギコムギ」より1日程度早く、成熟期は2日程度早い(表1)。
  2. 稈長が「シラサギコムギ」より短く、耐倒伏性に優れる(表1)。穂長は「シラサギコムギ」よりやや長く、穂数がやや多い(表1)。
  3. 収量は「シラサギコムギ」とほぼ同等からやや多い(表1)。容積重は「シラサギコムギ」と同程度で、千粒重が小さい(表1)。
  4. 外観品質(検査等級)は良好である(表1)。
  5. 蛋白質および灰分含有率は、原粒、60%粉とも「シラサギコムギ」と同程度である(表3)。
  6. 製粉歩留およびミリングスコアが「シラサギコムギ」よりやや低く、製粉適性がやや劣る(表3)。
  7. めんの色が「シラサギコムギ」よりくすみが少なく黄色みがあり、製めん試験の合計値が高く、製めん適性が優れる(表4)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 普及対象地帯は、中南部地帯である。
  2. 茎立ちがやや早いので、凍霜害を受けないように極端な早播きや高標高地での栽培は避ける。
  3. 穂発芽性は難であるが、品質を低下させないよう適期収穫に努める。
  4. 耐倒伏性に優れるが、極端な多肥栽培は避ける。

[具体的データ]

表1

表2

表3

表4


[その他]
研究課題名主要農作物の優良品種選定・種子生産
予算区分国補
研究期間1996~2000年度
研究担当者浦野光一郎、土屋隆生
発表論文等なし

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