[成果情報名]

軟X線照射によるキク新品種「プリンセスかがわ」

[要約]キク「プリンセスかがわ」は、組織培養植物体に軟X線照射し突然変異を誘発して育成した品種である。原品種「ピンクセイコー」の花色(紫ピンク単色)が赤紫単色に変異した色変わり品種である。
[キーワード]キク、プリンセスかがわ、軟X線照射、突然変異
[担当]香川農試・生物工学担当・小豆分場
[連絡先]087-889-1121
[区分]近畿中国四国農業・生物工学・花き
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
 キクの生産振興を図るためには栽培技術の改善による品質の向上とともに、消費者ニーズにマッチした品種の育成が重要である。特に、色物については花色のバリエーションの拡大が重要である。そこで、組織培養植物体への軟X線照射により花色等の突然変異を誘発し、付加価値の高い品種を育成する。

[成果の内容・特徴]

  1. 「プリンセスかがわ」は香川農試において、キク「ピンクセイコー」(舌状花の重ねが1.5列までの紫ピンク単色の輪ギク)を原品種として、1996年に継代培養中の315茎切片に軟X線照射を行って得た9個体の花色変異体より選抜した品種である(表1)。
  2. 1998~2000年にかけて香川農試小豆分場において、選抜個体の形質の安定性と生育開花特性並びに生産力を検定し、2000年11月に育成を完了した。
  3. 原品種「ピンクセイコー」と比較して、花色が赤紫の単色であり、外花弁の角度が上向きである(図1)。  
  4. 施設電照作型の違いに関わらず、原品種に比べ開花時の草丈がやや低い(表2)。
  5. 原品種に比べ、茎の色が赤紫であり、葉の葉身長、葉幅値が小さく、葉の表裏ともに緑色が濃い。

[成果の活用面・留意点]

  1. 瀬戸内の温暖な地域及びそれに準ずる地域に適する。
  2. 露地電照、加温電照栽培に適応し、耕種概要は原品種に準ずる。
  3. 白さび病対策、早期の芽かぎと摘蕾、不時出蕾(柳芽)の早期摘除等に留意する。

[具体的データ]

表1

図1

表2

表3


[その他]
研究課題名バイオテクノロジーに関する特別研究
予算区分県単
研究期間1984~2000年度
研究担当者古市 崇雄、村上 恭子、松本 由利子
発表論文等品種登録出願中

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