[成果情報名]

ホウレンソウの年4作3回不耕起連続栽培における施肥法

[要約] 夏秋ホウレンソウ栽培で、初作目は耕起作業を行い、その後3作は不耕起連続栽培により耕起と施肥作業が省力できる。施肥は、油粕をN成分で20kg/10aの2回施用または被覆肥料の1回施用で、油粕毎作施用と同程度の収量、品質が得られる。
[キーワード]ホウレンソウ、不耕起連続栽培、油粕、被覆肥料、省力
[担当]広島農技セ・環境資源研究部
[連絡先]電話082-429-2590、電子メールngckanshigen@pref.hiroshima.jp
[区分]近畿中国四国農業・生産環境(土壌・土木・気象)、野菜
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 鳥県内の北部高冷地域における夏秋期のホウレンソウ栽培の作付け回数は、春から秋の半年で3回にとどまっている。ほ場管理作業の約3割を施肥、耕起及び整地に費やしており、このことが作付け回数を制限する一因となっている。
 そこで、夏秋ホウレンソウを対象とし、作付けの初回目は耕起作業を行うが、その後の3作は、この作業を省いた年4作3回不耕起連続栽培において、油粕と被覆肥料を利用した省力的な施肥法を検討する。

[成果の内容・特徴]

  1. ホウレンソウは年4回作付けし、初作目は耕起作業を行い、1作目終了後にクロルピクリンで土壌消毒を行う。その後3作は不耕起連続栽培の体系とする(図1)。
  2. 菜種油粕(N:P2O5:K2O%=5:2:1)の施肥は、初作前(基肥)と3作目前にN成分で20kg/10aの2回施用とする。なお、3作目前の施肥は、表面施用とする。被覆肥料(被覆尿素180日タイプ)を用いる場合は、初作前にN成分で40 kg/10aの 1回施用とする。
  3. 収量は、油粕をN成分で20 kg/10aの2回施用と被覆肥料1回施用で最も多く、草丈、最大葉の葉身長および葉色に差はない(表1図2)。
  4. 作付け前の土壌は、可給態リン酸がやや多く加里は少ない。4作栽培後の土壌のpHとECは、油粕をN成分で20 kg/10aの2回施用、被覆肥料1回施用では作付け前とほとんど変化しない(表2)。
  5. 年4作3回不耕起連続栽培で、施肥作業を省略できる油粕をN成分で20 kg/10aの2回施用または被覆肥料をN成分で40 kg/10a 1回施用でも十分な収量、品質を得ることができる。

[成果の活用面・留意点]

  1. 3作目前の油粕施用については、発芽障害を起こす可能性があるので粒状に加工したものを使用する等の注意が必要である。
  2. リン酸と加里の施肥は、リンスターと被覆硫酸加里(180日タイプ)を用い、それぞれ成分で20kg/10a、40kg/10a施用する。
  3. 盛夏期(7~9月)には、遮光率30%のアルミ蒸着製寒冷紗を、ハウス天井外に被覆し遮光する。

[具体的データ]



[その他]
研究課題名 軟弱野菜による企業的経営体育成支援技術の開発
予算区分県単
研究期間 2001~2003年度
研究担当者 延安弘行、加藤淳子、 國田丙午 

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