[成果情報名]

多目的ネット棚を利用した防獣ネットと防鳥ネットの組合せによるサル害防止技術

[要約] 多目的ネット棚を利用し、防獣ネットと防鳥ネットで果樹園を覆うと安い経費でサルの被害を防ぐことができる。
[キーワード] 獣害、サル、ネット、防護柵、果樹
[担当] 滋賀農総セ・農試・花き果樹分場・果樹担当
[連絡先] 電話077-558-0221、電子メールga37@pref.shiga.jp
[区分] 近畿中国四国農業、生産環境(鳥獣害)
[分類] 技術・参考

[背景・ねらい]
 滋賀県の中山間地ではサルによる農作物被害が深刻である。サル害防止のための電気柵などの防護柵は、効果が高いが設置経費や労力が大きい。本県の果樹園で一般的に用いられる多目的ネットは防虫、防鳥、防雹には効果があるが、サルはネットの裾やネットを破り侵入する。
 そこで、多目的ネット棚を利用し、サルの侵入を防止できる、設置が容易で安価な防護柵を考案し、その効果を確認する。

[成果の内容・特徴]

  1. 多目的ネット棚(図2)を利用し、側面を防獣ネット、天面を防鳥ネットで覆うとサルの侵入を防ぐことができる。設置期間中、サルは3回出没し侵入可能な場所を探す様子であったが侵入はなかった(図13および表1)。
  2. ほ場面積7a、外周108mのナシ園に設置したこの防護柵において、材料費は11.5万円(mあたり1,065円)、設置時間は延べ42時間である(表2)。
  3. 本技術は、昨年、多目的ネット棚を利用し電気柵ネット、電牧器、ステンレス線入りの丈夫な防獣ネットを組合せて設置した防護柵に比べ、材料費および設置時間を半減できる(表2)。
  4. 多目的ネットとの併用により、鳥、ヤガ類、降雹、サルの被害を防ぐことができる(表12)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 本技術は果樹用多目的ネット棚の利用を前提としている。
  2. 本試験に用いた防護ネットは、側面用が20×25mm目、糸の太さ1,100デニール3本ラッセル編み、天面用が30mm目1,000デニール単糸編みである。
  3. ナシ栽培は、ほ場面積7aで年間およそ35万円の農業所得が見込めるため、採算面でも導入は可能である。
  4. ネット耐久性は継続調査が必要であるが、天面ネットは2年程度、側面ネットは4年程度の耐用年数を見込んでいる。
  5. 果樹園の形状により経費や労力には差がある。

[具体的データ]


[その他]
研究課題名 大課題名 琵琶湖周山系の獣害多発地域における農作物被害防止技術の確立
中課題名 イノシシ、サルの農作物被害防止技術の実証
小課題名 イノシシ、サルに対する各種防護柵の評価・検証
予算区分 テキスト
研究期間 2002~2003年度
研究担当者 古山竜二、大谷博実
発表論文等 テキスト

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