[成果情報名]

レタス跡うねを利用した大豆作の浅耕同時播種

[要約] レタス跡のうねのマルチを除去し、乗用型トラクタ装着式大豆播種機でうねを浅耕同時播種することで、降雨が多い年でも出芽・苗立ちは良好で、全作業時間では慣行より約8%短縮でき、収量も慣行と同程度確保できる。
[キーワード] レタス跡うね、大豆、トラクタ、大豆播種機、浅耕同時播種
[担当] 愛媛県農業試験場・経営流通室
[連絡先] 電話089-993-2020、電子メールkawauchi-hirofumi@pref.ehime.jp
[区分] 近畿中国四国農業・作業技術
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 愛媛県の冬春レタス作の後作として、3~4月まきのエダマメ栽培の例があるが、人力作業が中心で、土地利用度も低い。一方、大豆は麦または水稲跡で栽培されており、従来の方法では出芽不良を招き、収量・品質が不安定なことがある。
 そこで、レタス栽培後の乾田化が進行したうねを利用し、出芽・苗立ちの良い播種作業法を開発し、レタス跡大豆の作業体系を確立する。

[成果の内容・特徴]

  1. 大豆の播種作業は、13~20 kWクラスのトラクタに130~150cmのロータリを装着し、傾斜目皿播種機をロータリのリヤヒッチに2基装着して行う。また、PTOギヤ位置は2速、作業速度は約2km/hを目安とし、うねを浅耕同時播種する。なお、播種前にはレタス栽培跡のマルチを除去しておく(図1表1)。
  2. 播種機の設定方法は、播種深さを2~4cm、株間19~21cmとなるよう調整し、条間は、播種精度と中耕・培土を考慮して60cmとする(図1表1)。
  3. レタス跡うねは、水稲跡よりも土壌水分が少し多いが、固相率が低く、高い砕土率が確保できる。そのため、播種後の苗立率が水稲跡よりも高い傾向である(表1)。
  4. レタス跡うねは、無機態窒素含量で1.9~5.3kg/10aの窒素が残存しているので、施肥作業が省略できる(表1)。
  5. 中耕・培土作業は、播種後20日目頃、2.9kWクラスの歩行型管理機にロータと培土器を装着して1回行う。また、全条間行わなくても倒伏や収量に影響がないことから、作業性を考え、レタスうねの中央部のみでよい。病害虫防除作業は慣行に準じる(図1表2)。
  6. 生育・収量は慣行栽培と同程度であり、収穫作業は、中耕・培土後のうね状態および最下着莢節位高から、18~23 kWクラスの大豆用コンバインで容易にできる(表1)。
  7. 大豆作の全作業時間は9.1h/10aと、慣行に比べ約8%短縮できる(表2)。

[成果の活用面・留意点]

  1. この成果は、砂壌土~壌土の土壌で、大豆品種は「フクユタカ」、レタス栽植様式は3条植えの場合に適用できる。
  2. 大豆を導入する場合は、レタスの収量が3~4t/10a確保できた跡地で行う。
  3. レタス収穫後は、水田雑草が発生するため、大豆播種1ヶ月前に雑草防除を行う。
  4. マルチ除去後は、速やかに播種を行う。
  5. 生育期間中に降雨が多い年や地力の高い圃場は、倒伏・蔓化防止のため、うね間かん水を控える。

[具体的データ]


[その他]
研究課題名 レタス跡大豆の機械化栽培技術の確立
予算区分 地域実用化
研究期間 2000~2003年度
研究担当者 河内博文

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