[成果情報名]

有機質培地を用いたイチゴの高設ハンモック式ベッド

[要約] 「香川型イチゴ高設・バッグ式養液栽培」のベッドをハンモック式に改造し、ピートモスともみ殻くん炭を混合した有機質培地を用いると、少なくとも4年の連作が可能である。ロックウールを使用せず、排液量が少ないことから、環境への負荷が小さい。
[キーワード] イチゴ、養液栽培、環境保全、ハンモック式ベッド、有機質培地
[担当] 香川農試・野菜担当
[連絡先] 電話087-889-1121、電子メールHKondo@aes.gr.jp
[区分] 近畿中国四国農業・野菜
[分類] 技術・普及

[背景・ねらい]
 「香川型イチゴ高設・バッグ式養液栽培」は、ロックウールを含む使用済み培地や、掛け流し給液による排液の環境負荷が懸念される。そこで、ベッドの改造と有機質培地の使用による環境保全型システムを開発する。

[成果の内容・特徴]

  1. ハンモック式ベッドの構造は、バッグを支える直管の間隔を広げ、不織布を置いて培地を入れるものである。バッグ式からの改造は容易で、資材も不織布や固定器具が必要となる程度である(図1)。
  2. 培地は、ロックウールの代替としてもみ殻くん炭を使用し、ピートモス3に対し1の比率で混用する。バッグ式と異なり培地が自作できるため、低コスト化を図ることが可能である。またロックウールを使用しないため、環境負荷軽減にも有効である(表1)。
  3. ピートモスともみ殻くん炭の混合培地は、少なくとも4年の連作が可能で、収量もバッグ式と同等である(表2)。
  4. ハンモック式ベッドは、排液が底の先端部のみから落下するため、排液の回収がバッグ式より容易である(図1)。また、排液量をバッグ式より大幅に削減することができる(表3)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 具体的データはすべて「女峰」を用いての結果である。
  2. 給液など栽培管理は、バッグ式に準じて行う。
  3. もみ殻くん炭は十分調整(洗浄、粉末の除去)したものを使用する。
  4. 培地を連用する場合は、栽培終了直前に水だけで栽培して除塩を行い、排液ECの低下を確認する。
  5. 土壌伝染性病害を防ぐため、夏季に透明ビニル等を用いての太陽熱消毒を行う。
  6. 排液が給液量の10%程度発生するので、掛け流し給液の場合は排出方法に注意が必要である。

[具体的データ]


[その他]
研究課題名 促成イチゴの環境保全型養液栽培技術の確立
予算区分 国庫助成(地域基幹)
研究期間 1999~2003年度
研究担当者 近藤弘志、伊藤博紀、加藤伊知郎、松崎朝浩、牛田 均、野田啓良
発表論文等 近藤・野田(2002)園学中四国支部要旨:34

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