[成果情報名]

カーネーション養液土耕の日射制御による給液管理法

[要約] カーネーションの養液土耕において、日射量に応じて生育ステージ毎に給液量を変化させることにより、作土外への液肥の流出をタイマー制御法の約25%に抑え、環境に優しい効率的な給液が可能となる。
[キーワード] カーネーション、養液土耕、日射、土壌水分、給液管理、環境
[担当] 兵庫農総セ・淡路、環境
[連絡先] 電話0799-42-4881、電子メールmasahito_yamanaka@pref.hyogo.jp
[区分] 近畿中国四国農業・花き
[分類] 技術・参考

[背景・ねらい]
 現在のカーネーションの養液土耕システムでは、マニュアルに基づいた毎日の給液量をタイマーで調節するのが一般的である。そのため曇天や雨天日が続くとカーネーションの吸水量が減少して過剰給液になり、液肥の作土外への流出を招いている。そこで、無駄のない環境に優しい効率的な給液管理法として、日射量に応じた給液制御技術を確立する。

[成果の内容・特徴]

  1. 吸水量と日射量の間の正の相関関係は定植8週以降に認められる(表1)。
  2. 表1の結果に基づき1MJ・m-2当たり定植後8週まで0.1l・m-2(ベンチ面積当たり、以下同じ)、12週まで0.2 l・m-2、以後栽培終了まで0.3 l・m-2を基準に、前回の給液後の積算日射量から推察される吸水量が100ml、500ml、1000mlに達した時点(給液点)で給液した結果、排液率が500mlでは9.6%、1000mlでは9.4%となり、タイマー制御法の36.6%より少なくなる(表2)。
  3. 1000mlではタイマー制御より収量がやや増加する。一方100ml、500mlではやや減少する(図1)。切り花品質は日射制御により1番花の切り花長、切り花重が増加し、ボリュームのある切り花が得られる(表3)。
  4. 以上の結果から、カーネーション養液土耕での日射制御法による給液は給液点を1000mlとすることで、収量や切り花品を向上させつつ、環境への液肥の流出をタイマー制御法の約25%に抑え、環境に優しい効率的な給液が可能となる。

[成果の活用面・留意点]

  1. 本成果は暖地での7月定植作型に適応する。
  2. 既存の液肥混入機と日射センサーを組み合わせた安価な機器の開発が今後の課題である。

[具体的データ]










[その他]
研究課題名 環境保全型・省力型養液栽培による花きの高品質安定生産技術開発
予算区分 国補(新技術)
研究期間 2001~2003年度
研究担当者 山中正仁、宇田 明、小河 甲、岩井豊通

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